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始まりの値段は100円でした18
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「やっぱり真夏はベッド以外だと可愛くないですね。」
「〜〜〜だっからお前は!」
「まあ、良いでしょう。あーん」
「は?」
「食べさせてください。」
「なっ……馬鹿だろ、お前!」
真っ赤になる真夏先輩、口を開けたままの真冬先輩。
勝者はもちろん、真冬先輩だ。
歯をギリギリと鳴らしながら、怒りで震える手でハンバーガーを真冬先輩の口元へと運んでいく。
「くそ……マジで覚えとけよ………」
「ん?んー……美味しいですね。ほら、もう一枚ありますよ。あーん」
「くそ…………あ?見てんじゃねーよ!」
僕の視線に気付いた真夏先輩は、今日一番の目付きの悪さで睨み付けてくる。
「す、すみません!すみません!」
ただ平謝りする僕の横では末岡くんがチーズバーガーをペロリと平らげて、僕の頬を指先でつついた。
「いちいち心配しなくて平気だって。コイツら何だかんだで仲良しだからな。」
仲良くねぇよ!という真夏先輩の鋭いツッコミなんてものともせず、末岡くんの心は先程取ったそらぬこくんのフィギュアに奪われていた。
「可愛いなぁ、そらぬこくん。これお宝にするから!」
眩しい青空のような笑顔が僕の視界いっぱいに広がる。
末岡くんって本当によく笑う人だよな……。
僕のイメージする不良と全然違う。
いや見た目はまんま不良なんだけど、纏ってる雰囲気なのかな?
刺々しくない……どちらかと言えば風船?みたいな………。
「この前取って貰ったぬいぐるみもちゃんとベッドにいるんだぜ。抱き心地が最高で毎日安眠!」
あ、抱いて寝てるんだ……何か想像すると可愛い………。
「ふ、ふふふ、それは良かった。」
「あ、笑った。何だ、ちゃんと笑えんじゃん。」
悪戯っ子のように口角を上げた末岡くんの指先が、僕の頬をつついて、何だかとても擽ったかった。
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