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だけどここ最近、紅河は俺を起こしに来なくなった。
正確には高校生になって一カ月ちょい、最初の二週間は起こしてくれていた紅河。
だけどだんだん扉の前で声をかけるだけに、携帯を鳴らすだけに、そして今は声もかけてくれないし携帯も鳴らしてもくれない。
何か悪いことをしたのかと思い、謝ろうにも家で紅河と会うことがなくなってしまった。いつも夜中に帰ってきては朝早くに出て行ってしまうか、部屋に鍵をかけて眠っているかなのだ。
メールを送っても何の返事も返って来ない。
心配になり母親や将道さんに聞いてみるも、二人は顔を合わせて『反抗期かな』と笑い、そこで話を打ち切られてしまう。
(何か・・・・隠してる?)
疑問に感じるも、家族だから隠し事があるとは思わず深くは考えずにいた。
きっとその内にコロっといつもの紅河が俺の前に現れ、あの時のような日常を迎えられると信じ、俺は素早く制服に着替え家を急いで出た。
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