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最後の力を使った俺はぐったりとなる体を動かすことも出来ずに、ただ相手のなすがままに片足を持ち上げられ相手の熱くなってはち切れそうな肉棒を無理やり押し当てられた瞬間、勢いよくトイレの扉が開いた。
こんなにこの室内は暗かったのかと思うくらいに明るく照らされたトイレ。
その入り口に立っていたのは、紛れもなく俺の血の繋がらない弟、紅河が怒りを露わにしながら立っていた。
怒号が響き渡ったと思えば俺の側にいた2人の人外は忽然と姿を消していた。
そう思ったのは一瞬で、目を凝らしてよく見れば紅河が2人を殴り飛ばしさらに覆い被さり力いっぱいに殴っていた。
辺りには血が飛び散り、さすがにこれは止めないとまずいと思った俺は今の姿がどんなに乱れていても気にせずに後ろから紅河に抱きついた。
いや、立っているのもやっとの俺は紅河の大きくて立派な背中にもたれ掛かり、目の前の暖かい体温に触れてすぐに安心したかった。
「紅河・・・・もう、いいから・・・・俺は、大丈夫だから」
そう言った瞬間に紅河の身体はビクリと跳ねてゆっくりと俺の方へと振り返っていた。
相変わらず真っ赤な瞳が綺麗に輝いていたけれど、不思議と今日の瞳は赤黒く燃えているかのように見えた。
そんな瞳も綺麗だなと思った俺は笑いながらそんまま気を失った。
遠くから紅河の声がしたけど、身体も瞼も重くて返事を返す事が出来ない。
せっかく助けに来てくれたのに「ありがとう」も言えない。そんな俺の側に居てくれている紅河があまりにも優しくて、その優しさが懐かしくて胸が変に締め付けられるのだ。
とくに深い理由なんて、何もない。
眠りながら思っていると、側に立つ紅河から「ごめんな」と、一言の謝罪と一緒に唇に何か暖かい感触がしたのが分かった。
それが一体何を意味していたのかわからないまま、また眠りの深い沼へと引きずりこまれていった。
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