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そんな思い出しかない将道さんの部屋が今は南京錠が外され、中へと招かれ、将道さん本人からおかしな資料を手渡され「読んでみて」と、怪しげに光るその緑の瞳がより一層光り輝いて見えていた。
あまり本なんて読まない俺は渋々その内容を確認しようと目をやれば、一番に飛び込んできたのは『人外とフェロモンを放つ人について』と書かれたものだった。
内容は今の俺の状態から人外に及ぼされる影響について・・・・そんな事は世間では理解されてもいたし、社会問題にもなってはいたが今のところの安全対策は人が検査をし陽性であれば薬を飲み人外に与えるはずのフェロモンを抑えることが、今は最善とされていた。
「あ、あの・・・・これが一体どうしたの・・・・?」
そう聞けば将道さんは待ってましたと言わんばかりに話し始めた。
その姿はどこか昔の紅河とよく似ていた。
「そこに書かれていることは確かに皆知っている一般常識なものだ。人が16歳になるまでに指定された医療機関にて検査を受けフェロモン、両性であるかどうかの検査を行う。これによって大半の両性である人がフェロモンを出す前に薬で押さえ込み襲われるのを防いでいた。数十年前までは完璧だったはずなんだ、人と人外が平穏かつ安全に過ごせていた・・・・ある事件が起こるまではね、知ってるかな?」
「・・・・・・人外が、突然人を・・・・・・強姦した事件のこと?」
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