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出会い、、
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ーガシャンッ
「っ!うぅ、あっ!…いっ」
僕は、いつものように部屋の片隅で母親からの暴力に耐えていた。
毎日、毎日、手や足や腕などをこれでもかって言うほど殴られ、酷い時には、1日中…僕の意識がなくなるまで殴られることもあった。
食事も母親の気分しだいで、基本1日一食の堅い小さなパンだけ。
過去に3日ほど、食事を与えられなかったこともある。
「あんたなんて、いなければっ」
これで、最後っと言うように母親は少年を蹴り上げた。
「……うっ」
蹴り上げられた勢いでそのまま壁に激突したため、背中にものすごい痛みが走る。
そのまま、母親は実の息子に目もくれず椅子に腰掛けると、お酒を煽りはじめた。
そして、チラッと少年を一瞥すると母親は不適に笑みを浮かべた。
いつぶりだろうか、母親の心からではないが笑みを見るのは…
多分、何年も前な気がする。
「ー琥珀(コハク)」
不意に母親は、少年の名前を口にした。
母さんが僕の名前を呼ぶのも、いつぶりだろ…
全身の痛みで動けない少年は、そんなことをうっすら考えていた。
「アナタを売ったわ」
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