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フーフー!
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注文してから少しすると頼んだものが運ばれてきた。
ちなみに俺が頼んだのは、焼き飯と卵スープセットでけーちゃんが頼んだのはハンバーグ定食。
どちらも美味しそうな匂いをただよわせていた。
そっと目の前に並べらるそれらに食欲が増す。
俺は、レンゲを手に取ると焼き飯から卵スープと交互に口に含んだ。
焼き飯と卵スープの相性は抜群だ。
お前ら知らなかっただろう。
さすがは高級ホテルのような食堂なだけはある。
「美味し……」
料理の味も一級品だ。
食べることに夢中で手を動かしていると物凄く視線を感じて手を止めた。
けーちゃんが不満そうな顔でこっちを見ている。
一体どうしたんだろう。
頼んだものが美味しくなかったのだろうか。
いや、でもけーちゃんの頼んだハンバーグ定食は既に半分以上なくなっている。
美味しくなかったらここまで食べないだろうし。
……。
あ、もしかして卵スープが飲みたいんじゃ……。
俺は、レンゲでスープを掬うとけーちゃん側に向けて首をかしげた。
「……いる?」
そうするとけーちゃんは、頷いて口を開けた。
レンゲを一度俺の方に近づけてスープを冷ます。
「フー、フー……」
火傷したら困るしね。
数回フーフーするとけーちゃんの口元へと運んだ。
けーちゃんは、少し驚いた顔をしたあと少し躊躇してスープを口に含む。
そしてそのあと下を向いて黙り込んでしまった。
口に合わなかったのかな。
少し耳も赤いような気がするが体調が悪くなったのかもしれない。
俺が、大丈夫かと訪ねようとした時俯いていたけーちゃんが急に顔を上げた。
けーちゃんはハンバーグを箸で掴むと俺の方へ向けて言う。
「はい! ゆーちゃん口あけて!」
向けられたハンバーグを見て苦笑いする。
「いやいや、俺はいいよ。 ってか男同士であーんってのもさ」
そう言うとけーちゃんは、さらにハンバーグをグイグイと近づけて言った。
「さっきゆーちゃんだって俺にあーんしたでしょ! だから、ほら! 口あけて、あーんの刑だよ! 男に二言はないんでしょ?」
そう言われてしまうと仕方がない。
なんせ、男に二言はないからな。
俺は、向けられたハーンバーグを食べようと小さく口を開けた。
「ん!? むぐぐ」
けーちゃんは、俺が小さくあけた口にハンバーグを押し込んでくる。
デミグラスソースが甘くて美味しい。
俺は、無理やり押し込まれたものも咀嚼するとけーちゃんを見た。
けーちゃんは、笑顔で俺の反応を伺っている。
何なんだこの笑顔は(本日二回目)
「どう?」
どうと聞かれて正直に答えた。
「美味しい!」
するとけーちゃんは満足したように頷いて自分の食事を再開する。
俺も、けーちゃんの行動に疑問を抱きつつ自分のご飯を食べ始めた。
(なぁ。 スープめっちゃ冷めたんだけど)
(ここのスープは冷めても美味しいよねー)
(いや、確かに美味しいけど俺はあったかい方が……)
(ん? 何、何か言った?(威圧)
(いえ、なんでも)
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