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気づきたくない
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「まって、ゆーちゃん!」
俺がそう叫んでも、聞こえていないのだろうかどんどん遠のいてく背中。
泣いている顔を思い出して、動揺して動けなくなる。
追いかけないといけないのに。
「おい、啓!! お前なにぼけっとしてんだよ?! 早く追いかけろボケ!!」
そういいながら、立ちすくむ俺の背中を思いっきり叩いて俺を送り出す勇。
ハッとして急いで足を動かし走る。
振り返ってお礼を言おうとしてなぜか言えなかった。
なんで、勇まで辛そうな顔してんのさ。
そんな理由気づきたくないから。
俺は大好きなゆーちゃんを追いかけた。
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