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待ってる
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「ねぇ、ゆーちゃん。 どうして顔を見せてくれないの? もしかして俺の事嫌いになった……?」
素っ気なくしてしまった挨拶に返って来たのは、けーちゃんの悲しそうな声。
「えっ、いや……!」
否定しようと慌てて顔を上げると、そこにあったのは悲しそうなんかでは無く
してやったりと笑ったけーちゃんの顔。
「……ッ!?」
余りにも距離が近かったから急いで顔を離そうとするとけーちゃんに後頭部を押さえられ逃げれなくなった。
「逃げないでよ、ゆーちゃん」
急に真面目な顔になったけーちゃんに間近で見つめられて動けなくなる。
「けーちゃん……?」
どうすればいいかわからなくなって跳ねる心臓を押さえて名前を呼んだ。
「今日、放課後中庭で待ってる」
けーちゃんは、俺の呼び掛けに答えず其れだけを伝えると自分の席に座った。
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