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#1 秘密な関係
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「ねぇ、亨。今日、仕事終わるまで待っててくれる?」
昼休みの保健室。鍵を掛けられて二人だけの空間。白いベッドに座り込んでいると、女が隣に座ってきては上目遣いでこちらを見てくる。
白衣を着て、膝上の短いスカート。
透き通るように白くて長い脚を見せつけるかのように組んで見せつけ誘惑しようとしているのがみえみえだ。
保健室の教員、西田亜紀子。
30代後半40代の教師が多い中25歳と若いだけに校内の男子が密かに想いを寄せている人も少なくはない。若い少し年上の保健教師というだけで思春期の男子にとってこれ以上に鼻の下が伸びることはない。
塩谷亨もその一人·····と言いたいところだが、差ほどその設定に興味はない。
そう言っておきながらも西田と恋人同士の関係であった。
表面上はあくまで教師と生徒。
「嫌だ。俺、人とか待ってらんないから。」
交際を迫ってきたのはあくまで教員にも拘らず
西田の方からだった。
『亨くんはカッコいいし、周りの男子より大人っぽいわ。』などと言われ、大して好きでもないのに成り行きで付き合った。
今までの恋人もそんな感じだった。
好きって言われて付き合って、一方的に押し付けてくる愛に適当に応える。
そして「亨が私のこと本当に好きなのかわかんない。」って言われて別れるのがオチ。
相手のことを本当に好きになったことが一度もないし、恋愛って別に本気で好きになるものでもないと思ってた。
「ひどーい。恋人を待ってるくらいしなさいよ。まあ、そんな冷たい亨が好きだけど。」
西田がキスを迫ってきて、何のためらいもなく唇を重ねた。流れるままに西田を押し倒そうとしたとき、予鈴が鳴る。
「はい終了。今日はここまで。」
予鈴を聴くと西田から離れ、ベッドを降りようとしたとき腕を掴まれる。
「えーいいよ。亨、続けて。」
胸元がざっくり開いた服から除く胸の谷間を
見せつけられても正直続ける気はしないし、押し倒そうとしたがそこまでしたいとは思ってなかった。
「いい大人が何言ってんだよ。怪しまれたらお互い困るだろ?俺授業あるし、じゃあな。」
「もう、真面目ぶっちゃって。」
不満げな表情をしている西田を残したまま足早に
保健室を去る。
少し駆け足で階段を上っていると前方から
鉢植えを持ってやけにニコニコしている男とすれ違う。足を止めては降りていく男の姿を見る。
昼休みが終わった筈なのに何処へ行こうとしているのだろうか。明らかに外見は黒髪の野暮ったい髪型に、銀縁の眼鏡。内向的で人付き合いがなさそうな感じ。
一瞬だけ気になりはしたが、授業に遅れると教師に注意を受けるのは面倒くさい。再び駆け足で階段を登っては自教室へと急いだ。
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