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淫魔くん、お出かけする⑥
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(くるし、けど、きもちい、もうよくわかんない…!)
目の前がちかちかしてくる。
足音は依然として聞こえるが、玉木は動きを緩めない。むしろ、激しくなっているような気もする。
外でなんて絶対に嫌だったのに、大きな波はすぐそこまで来ていた。
(…あ、もうだめ、だめ、いく、いく…っ!)
「…ん、ふぅ、んん~~ッッ!」
ごり、と奥を思い切り抉られ、ルイは呆気なく果ててしまった。
体がびくびくと跳ね、まるでいうことを聞かない。
未だ口は押えられているため、圧倒的に酸素が足りず苦しい。
ぺちぺちと、玉木の手を叩き外すよう訴えるが、当の本人は今回余裕がないのである。
ルイのそのような行動に気が付かず、また、ルイがイったのにも気が付かずーーこれに関しては気が付いているのかもしれないがーー無心で腰を振り続けている。
呼吸を整える暇もないまま、また次の波が訪れる。
足は小鹿のようにガクガクで、玉木に腰を掴まれているためかろうじて立っていられるが離されたら崩れ落ちそうなまである。
ルイは、もはや何度達したかもわからなかった。
足音はいつの間にか消え去っていて、声を必要以上に我慢する必要はなくなったのだが玉木はそれにすら気が付かない。
玉木の息がだんだんと荒くなり、打ち付ける腰のスピードが速くなったことでもう限界が近いのだと悟る。
「…はー、イく…っ、ん、はあ」
「んっ、んッ~!」
じわり、とお腹に感じる充足感。
しかし、食事を楽しむ前にルイは死んでしまいそうだった。
「あ、わるい、大丈夫か」
「…っはあッ!はあ、はっ、はあ…っ、」
ようやく気が付いた玉木が、ルイの口元から手を外す。
息苦しさから解放されたルイは肺にいっぱい空気をため込む。
へにょり、と倒れそうになるのを玉木が慌てて抱きとめた。
「しぬかと、おもった…っ!」
心底そう思ったルイは、あまりの苦しさと快感から変化が解け、隠していた尻尾と羽が露わになっていた。
肩で息をし、必死に呼吸を整えるルイに、玉木は珍しくバツの悪そうな顔をする。
「…悪い、完全に理性トんでたわ。立てるか?」
「むり、足に力はいんない…」
ルイの足はまだ震えている。それを見かねた玉木は、互いの身なりを整えるとひょい、とルイの体を持ち上げる。
俗にいう、姫抱っこだ。
ルイは一瞬驚いたが、なにか言って下ろされたところできっと歩けはしないので、何も言わずに甘えることにした。
(そもそも玉木さんのせいだしね!)
人が全くいないわけではないので、すれ違う人からの視線は痛かったが、なんだか優位に立てたようでルイは満更でもなかった。
「ぼく、玉木さんのスイッチ分かんないや」
「あー…今日は俺も分かんね。野外なんて初だったけど、意外と興奮したな。お前もめっちゃイってたし」
「いってない!」
「嘘つけ。足音した辺りですげー締め付けてきたくせに。まあ、たまになら外でヤんのもありかもな」
先ほどまでのしおらしい態度とは一変、いつもの調子に戻る玉木。
そのにやついた顔に、ルイは絶望する。
(たまになら、玉木さんとのお出かけ誘っても許されるかなっておもってたけど、そんなこと言われたらもう誘えない…!)
外でのセックスと、玉木とのお出かけを天秤にかけ、どっちを捨てるかを真剣に悩み始めるルイ。
何を考えているのか分かりやすすぎるルイの姿に、玉木は大きく声をあげて笑うのだった。
淫魔くん、お出かけする end
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