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ショータイム4(始まりで終わり)
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身体が重い、喉が痛い、あそこ痛い、お尻痛い………。
最悪のコンディションで目を覚ますと見覚えのない景色が広がっていた。
「おぉ、起きたか」
「……っ!だれ……」
「昨晩はどーも」
「………?……っ!!!!!!お前、昨日のダンサー!?」
「よ、身体どう?」
「いやまって、なんで?!てかここどこ!?」
「俺ん家。お前ショーが終わっても全然起きねぇから連れて帰ってきてやったわけ」
「だってユウキは!」
「あー、友達ね。違う客と楽しくやってたみたいだし、俺が面倒見るって言ってやったの」
「そ、そんな……」
タバコを吸いながらベッドに腰掛けている彼は僕の頭を撫でている。
「えっと…お騒がせしました…?帰ります」
ベッドから立ち上がろうとするが、下半身が言うことを聞かない。
「あーほら。とりあえずまだゆっくりしとけ。コーヒーでも飲む?」
「いえ、そんなわけには…」
昨夜醜態を晒した事実に立ち直れないので!
なんてことをしたんだと罪悪感が酷いので!
「ブラック?ミルクと砂糖いる?」
「本当にお気遣いいただなくて結構なので…」
「俺、結構お前のことタイプなんだよね」
「はい…?」
「こういう出会いもありじゃない?」
「えぇ…っと……」
言葉が出てこない僕を見て笑い、彼は僕に口付けた。
「どういうつもりなのか分からなくて。というか昨日のようなことも初めてだし…」
「ははっ、そりゃ訳わかんなくなるよな。俺は新庄頼、23歳ダンサー」
「………本村颯。20歳大学生です」
「ハヤテな。ハヤテのこと知りたいと思ったんだけど、よかったら仲良くしてくれない?」
端正な顔立ちで微笑みながら手を差し出される。
…今すぐには動けそうにないし、このまま帰っても罪悪感と羞恥心で死にたくなりそうなのは目に見えている。
だったら少しだけ、彼を知ってみてもいいかと思ってしまった。
「…よろしくお願いします」
僕はおそるおそる彼の手を握り返した。
彼は昨日の妖艶さとは打って変わって、汚れのない笑顔で僕に応えた。
「ありがとう、よろしくな」
これが僕の運命を変えた、彼との出会いだった。
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