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そんなこんなで、写真を送った場所はほとんど回って、気づけば日も沈みかけていた。
「そろそろ帰ろっか」
「はい」
「あ、でも待って。夕飯、一緒に食べよう。菱沼くんは時間大丈夫?」
時計を見て藍野先輩は言った。
多分、今から寮に帰るとなると門限ギリギリになるから。
食堂はお盆の期間以外はやってはいるけど、開いている時間は通常より短くなるらしい。
そして俺は単純に、まだ藍野先輩と一緒にいられることが嬉しい。
「大丈夫ですよ!何食べますか?」
色々話した結果、結局は入ったのはファミレスだ。
「楽しかったなぁ…」
「良かったです、楽しんでもらえて…。最初、俺の地元に来たいって言われた時は正直どうしようかと思ってました」
「あははっ、そうなの?」
「はい、だって割と田舎ですし、虫とか多いし、藍野先輩嫌にならないかなって…」
「そんなことないよ、すごく楽しかった。また来たいな。今度は今日回れなかった所を案内してよ」
「はい。喜んでもらえて俺も嬉しいです」
こんな風に言ってもらえて、俺は写真を先輩に送っていて良かったなと思った。
「また写真送ってね」
「いいんですか?」
「もちろん。今日行った所もだし、他の所も」
「たくさん送ったら、迷惑じゃないですか?」
「迷惑だなんて思ってないよ」
優しく笑ってくれるから、その顔を見ただけで俺は嬉しくなる。
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