アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
118
-
春休み中ずっと考えてた。
どうしたら、直澄先輩への想いを消すことができるのか。
結局どれだけ考えたところで、忘れることなんて出来ない。
「直澄先輩、飛世先輩と話したかな…」
ぼんやりと考える。
思い出した飛世先輩は、直澄先輩のことが好きだと言った。
直澄先輩だって、俺にはああ言ってたけどきっとまだ心の何処かに気持ちはあるはず。
優しい人だから。
飛世先輩と話して…
「別れたくない…」
零れた言葉は紛れもなく本当の自分の気持ちだった。
それから春休みは終わって、ついに登校日となった。
どのタイミングで話すとか、何も決めていなくて気づけば放課後になっていた。
昨日が入学式で、今日はまだ忙しいかもしれない。
終わりにしたくない。
「灰凌、今日話すんでしょ?」
「…いや、」
「後回しにしていいことないよ?」
「でも、」
「でもじゃないっ。俺これから部活あるからもう行くけど、灰凌も」
なんて話してたら、直澄先輩ではなく飛世先輩が教室にやって来た。
「菱沼くん、今いい?」
不安に駆られる。
どうして飛世先輩が…?
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
118 / 148