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謎ジュース
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「怒られたぁ…。」
文化祭が終わり、今度は生徒が楽しめる後夜祭が始まった。
1、2時間の間、花のクラスの委員長にこっぴどく叱られた。
「これも思い出だよ。」
「怒られる思い出…。」
「俺は虎くんと一緒にいれて楽しかったけどね。」
「ポジティブでなにより…。」
自分が立つ廊下には所々人がいて、それぞれ静かに会話を交わしている。
窓越しに見える運動場で焚き火をしてジュースを飲んで賑わっている先生と生徒が見えた。
「花は行かなくていいの?あれ。」
「自由参加だし、興味無いかな。」
剣は文化祭が終わった瞬間、いつの間にかまとめていた荷物を持って早々と帰った。
本人曰く、「晶子がまた問題起こしそうな気がしてならねー。見張っておかないと。」だそうだ。
今日2回も喧嘩ふっかけている晶子ちゃんの事だ。
剣も結構心配なんだろう。
「虎くん、虎くん。」
「あ、何…ってどっから持ってきたのそのジュース。」
「配ってる人が廊下にいて、貰ってきた。」
「怪しくない?ジュース分ける担当の人なんていたっけ。」
「さぁ、でも何も飲まないよりはいいかなって。」
花は怪しいジュースを俺に手渡す。
オレンジジュースだとは思うけど…。
花は構わず飲んでいて、俺も少し口に含んだ。
「オレンジジュースだ。」
「でも何か…。」
「普通に美味しいね。」
時間は18時。
俺と花はスクバを持って家に帰る準備をした。
_____
「虎くん大丈夫?」
花が心配そうな顔で俺を見る。
「んん…。」
おかしい。
何か頭がぼーっとする。
「だいじょーぶ…。」
「…あのジュース、ジュースじゃなくて…。」
月の光に照らされた花をじっと見る。
花はいつもかっこいいなぁ。
「虎くん?」
花の匂いって何か落ちつくんだよな。
ずっと嗅いでたくなる。
「はな…。」
少しふらついた足取りで花の胸へ飛び込む。
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