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架空線5
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電気ポットがカチリと鳴ると、背中の彼がフィルターを広げてくれた。まるで二人羽織のようだ。
どういう心境?
ようやく口を開いた彼が用意するままに、無言でドリップした。
尚も付かず離れず 俺を包囲したままの彼に、俺は諦めを準備しながらも期待の緊張をどうにか誤魔化している。
俺より少しだけ長身の彼が香りを嗅いでいるのがわかる。肩口からのそれは、まるで俺自身を嗅がれているような気がして妙に動揺する。若ければ 鼻息荒く、耳は真っ赤に染まっていただろう。しかし生憎そこまで青い反応はもう出ない。
注ぎ終わったペアのマグの片割れを手にし、勧めるより先に一口すすった瞬間、舌先に痛みが走った。
あッ チ。ったく。
肩から力が抜けた時だ。
マグを置くと同時に背中は彼の胸板の熱と堅さに押され、「はぁ?」と振り向いた。
息もままならないほどのそれは、しばし思考を停止させるには十分濃厚で、何をされているのかさえ考えられなかった。
唇が離れ、緊張状態の身体からようやく力が抜けた。
深い口付けなど記憶から消えていたのに、彼の舌の感触がまだ口内に残って再来を期待している。
しかし、状況は理解出来ないままだ。
彼の手が布越しに平らな胸をまさぐる。久しぶりとは思えない程の正確さで摘ままれ 刺激される。
俺は抱き締められた不自由な腕でどうにか彼の半身に手を延ばし彼のジーパンを暴いてみたが、しかし柔らかいままだった。熱はあれど まだふにふにとした感触で、俺は動揺しながらも愛撫し続けた。
いつの間にか剥かれたTシャツから直に胸を揉まれ、ピンと立たせるように摘ままれた先を執拗に爪先が掻いてくる。痛痒さからやがて気持ちよさに変わり、自身の昂りをシンク台に押し付けたが我慢出来ずに唸り 背を反らした。
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