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架空線14
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後頭部をもみくちゃにされ、頭が揺さぶられる度に思考がトんだ。
手順も息継ぎも何もかも滅茶苦茶で、肌を重ねて得る温度を懐かしむことも無いまま、互いの身体を貪った。
離れた瞬間に取り込む酸素にすら、震える。
俺の先走りで彼のモノをコーティングし、入り口も濡らした。
僅かに柔らかい彼のソレに勢いだけで跨がり腰を落とした。心配などしていなかった箇所にピリッとした痛みが走り、体内で感じるソレの硬さに驚かされた。入る瞬間に硬度が増したとしか思えない。
切れたのが分かったが、止められなかった。いや止まらなかった。
ベッドのきしみ、肉がぶつかる音、濡れた音、乱れた呼吸。しがみつきたいのに力が入らない手、言葉を発しようとする口を塞ぐ彼の舌、打ち付けられる互いの肉と骨、二人の重さに沈むベッドのスプリング。
眉間に寄るシワとひきつる瞼。薄く笑う顔は、余裕を見せたいのに無理だといった感じか。
上げられた足も浮いた腰も久々の姿勢に悲鳴を上げ、それでも離すまいと痛みを堪えた。
身体全体が彼を求めている。汲み上げた水を末端の花に行き渡らせるように、俺の渇いた身体に彼が浸透していく。
行為そのものが全身に血を送る心臓のようで、生き返る…そう、思った。
ローション、無いのか?
つながったままサイドテーブルに手を伸ばしたが届かず、ズルリと抜けた。身体が滑り落ちる様に床に手をついた。そのまま床にしゃがみ、サイドテーブルの引き出しを探る。
前回風呂場で抜いた時に使ったことは思い出してきた。最近はローションを使うような本格的な自慰行為よりも指だけで軽くする行為が多かった。
今更ストック切れとか止めてくれよと願いながら奥の方に手を突っ込む。現役時代なら探す様な片付けとは無縁だったし、ストックが切れるような失態もしなかった。こんな場面の想像すら、いつの間にか出来なくなっていたらしい。
無い か?
や…有ると思うんだがなぁ…。ちょっと待てって
あっと思わず声が出て思い出した。
頭を掻いて立ち上がりクローゼットを開けると、衣装ケース上に投げ置いたままの袋があった。思わず安堵する。
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