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架空線19
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達したが…
…なっさけねぇのな。
まるで12ラウンド戦ったボクシングの選手の様だ。酸素が足りない。空気も足りない。なかなか回復しない。ベッドに横になっているのに、その底に落とされるような重力を感じる。なのにどうした訳か、高揚した気分だけは抜けず不思議と笑えてくる。
…キレが無い。老い、だな。
量も…これじゃあ…な。
自身の腹に放った精も、外したばかりのゴムの中身も、笑えるくらいに少なかった。
若かりし日の困惑するほど生産され用途を得なかった精子は、その立場を理解したかの様に二人とも失われていた。
ベッド上を二人とも動けない。
ケツ穴は言うまでもなく、股関節には違和感が残り、腰の負担も想定外で驚いているところだ。今後この課題に取り組まなければ、ぎっくり腰ないしは慢性腰痛やらに苦労することになるだろう。歳に不足はないのだから。
「イテテテ…」と漏れそうになる声を堪え、彼の方を向いた。
今にも閉じられそうな瞼な彼は、甘ったるいゆっくりとした口調で告げた。
休憩挟んで、もうワンチャンな?
余程気持ち良かったのだろう。言い終えると同時に瞼は降りた。
休憩ってのは、何分だ?
もしかしたらもう眠ったかと彼の身体を力無く押してみると、閉じられたままの顔をこちらを向け、うっすらと笑った。
一眠り…して からだ。
…わかった。
……ん…
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