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「ただいま」
癖になってしまった挨拶をしながら靴を抜ぎ真っ暗な部屋へと進む。
三条がいないだけで、部屋は真っ暗しかも空気も冷たい気がする。
日常になった風景に三条がいないだけでこれだ。
溺愛しているにも程がある。
リビングの灯りを頼りに寝室で部屋着に着替えた。
適当なシャツとスウェット。
脱いだスーツをきちんとハンガーに引っ掛けて、ふとその手を止めた。
洗濯すっか
それと、風呂も済ませちまおう
1人暮らしは洗濯の効率が悪い。
毎日出る洗濯物といえば、ワイシャツ、下着類、タオルが良いところだ。
衛生的にも気持ち的にも放置はしたくないが毎日は効率が悪過ぎる。
2日から3日溜めて部屋着や枕カバーと一緒に洗濯をしていた。
三条が何時部屋に来ても大丈夫な様に清潔は心掛けているが、外泊日でもなければ精々セックスで使ったタオルが足される位でやっぱり効率が良くない。
折角着替えたが、ついでだ。
シャツとワイシャツ、それと靴下も拾い上げて浴室へと向かう。
2つ並んだ歯ブラシはもう当たり前の風景だ。
持ってきた洗濯物、シャツやタオルの入った洗濯機を動かす。
途端、辺りに広がる洗剤のにおい。
あの子がいいにおいだと言ってくれるにおいだ。
最後に今まで穿いていた下着をポイっと追加した。
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