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日もとっぷりと暮れた頃、インターホンが鳴り響いた。
風呂から上がって、ダラけながらコーヒーを飲んでいた長岡はそれが誰が知っている。
インターホンで確認する事もせず玄関ドアを開けた。
「よ、お疲れ様」
「こんばんは。
正宗さん」
口端がきゅっと上がった三条だ。
漸くバイトが終わった三条はそのまま長岡の部屋を尋ねた。
今日はライブ関係のバイトだったらしく、時間が遅い。
日が沈み気温も下がったせいか掴んだ手も冷えている。
「寒かったろ。
先に風呂にするか?
それとも飯?」
「正宗さんは腹減ってませんか?」
「コーヒー飲んでたし大丈夫」
「じゃあ、あの…少しだけ」
そう言って指を握ってきた可愛い恋人ににやけてしまう。
「少しだけ?
沢山だろ」
漸く会えた恋人にデレデレだ。
目蓋にちゅ、とキスをした。
それと同時に清潔なにおいがする。
遥登のにおいだ。
「正宗さんはいいにおいがします。
洗濯中ですか?」
「ん、洗うのあれば洗ってやるから出しな」
「ありがとうございます。
文化祭はどうでしたか?」
「んー…、食いもん系が沢山あった。
チョコバナナとか」
「チョコバナナ…!」
美味しそうと微笑む恋人のお陰で、さっきまでの部屋の冷たさはなくなった。
とてもあたたかい。
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