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顎をひいて前髪で顔を隠す三条に長岡は優しく声をかけた。
「今度はえろいキスしような」
顎に手をかけ、三条の唇を舐める長岡は自分の顔の良さをちっとも理解していない。
そんな顔をされたらおかしくなってしまう。
ブレーキが効かなくなる。
だけど、そうされたくて──そうしたくて薄くだけど口を開けた。
「ん……ん…」
ヌルヌルと触れ合う舌が生々しい。
長岡の脚を跨ぎ膝立ちの三条から唾液を奪うようなキスをされ、どんどん下っ腹が重くなる。
ジンジンと痛い様な疼きに漸く三条の尻が長岡の上にのった。
そこから伝わる重みと体温が長岡のキスを更に激しくさせる。
呼吸が出来ずもう苦しいと肩に置いた手に力を入れれば、じゃあ最後とばかりに上顎を舐められた。
「くるし……」
「好きなくせに」
繋がった糸が2人の間に落ちる。
「それは正宗さんとだからで……」
「えっろい誘い方すんなよ」
「誘ってなんか…」
頬にかかる髪を後ろに撫で付けられながら見詰め合うのが恥ずかしくて、三条はふぃ…と視線を逸らせた。
その無防備になった首筋が長岡から丸見えだ。
そこに歯を立てたい欲をグッと押さえ頬にキスをすると、ちらっと此方を見てくれた。
「……もっと、が…良いです」
「ん、もっとな」
少しも離れたくない、そんな気持ちだった。
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