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11月の終わり、霙が降った。
そして12月。
雪が降った。
長く厳しい冬がやってくる。
だけど、そればかりではない。
「正宗さん、寒いです」
滅多に我が儘を言わない三条のその言葉。
その言葉の意味が解る長岡は優しく微笑みながら、手を伸ばした。
「あったけぇか?」
「はい」
大型犬のように愛くるしく、愛おしそうに頬擦りをする恋人。
デレデレの長岡はその髪を梳いたり頭部にキスをしたり目一杯甘やかす。
「風邪ひくなよ」
「正宗さんもです」
「じゃあ、あっためてくれよ」
三条は少し考えてからソファに引っ掛けてあるブランケットを引っ張り肩にかけてくれた。
それは恋人の為に用意した物で、においが染み付いたそれはあたたかく身体を包んでくれる。
「これじゃ遥登がさみぃだろ」
「俺は正宗さんに抱き着くから大丈夫です。
それに、正宗さんって体温低くて冷えてるのか分かりにくくて心配です」
「大丈夫だって。
そんな柔じゃねぇよ」
「心配するのは恋人の特権ですよ」
顎にキスをする恋人はまた成長したらしい。
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