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ハルの一途な恋の定義-1
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「ハル!今から花街で楽しもうぜ!……ハルは大活躍だったからな。一番人気を譲ってやるさ」
国王陛下から振る舞われた料理で腹を満たしたハルに声をかけてきた第一騎士団の騎士達は、アルコールの匂いをプンプンさせてかなり酔っている。
「ダメです!僕は団長一筋ですから絶対に行きませんよ!」
「んな堅いこと言うなって。花街で発散くらいいいじゃないか。好きなやつがいてもそれとこれとは別だろ?」
魔物討伐で異常な興奮状態に陥った騎士達は、昂りを沈めるために花街にある娼館へ行くという話は前々から聞いていたハルだが、頷くわけにはいかなかった。
「娼館通いは浮気に入らない、なんて生ぬるいことを言う男を一途とは言いませんからね!僕は団長に操を立てます!」
今にも飛び掛りそうな勢いで噛み付くハルに恐れを為した騎士達は、おっかねぇなあと言いながらその場から退散した。
(まったくもう!イライラするなぁ!お前のことがずっと好きだった、とか言いながら他の男とちゃっかりヤってた奴が僕の地雷なんだ!)
ハルはBLの中では総受け、総攻めは極めて好きなジャンルではあるのだが、本命がいるのに他に手を出す奴は消えて欲しいと本気で腹が立つタイプだ。
美琴の弟・直斗にも頭が堅すぎる!と良く言われたものだが、性に関して潔癖な所のあるハルにはどうにもならない感情だった。
「男って生き物は下半身は別物だ!とか言う奴は甘えだよ!僕の知り合いには例え男でも好きな人以外には触れたくない人だって沢山いたんだから!」
何時になく激怒していたのだが、すぐ近くのテーブルでワインを煽っているリバーダルスを見つけると、途端にイライラが吹き飛んで、彼に近づき鼻息荒く話しかける。
「団長はザルを超えた枠だって聞きましたよ?酔わないのに飲んでるとお腹がちゃぷちゃぷになりませんか?」
「あのな……俺だって少しくらい酔うぞ。その、今夜はハルに褒美を与えねばならんからな……多少は酔わなきゃやってられないだろうが」
先程の第一騎士団との会話を聞いていたリバーダルスは、てっきり花街で発散すると思っていたハルが、自分に一筋だと聞いて若干嬉しくもあり、今夜も好きにさせてやろうと思っている。
「やったー!団長のご褒美が楽しみです!……それを飲み終えたら僕の部屋へ来てくださいね」
子供のようにはしゃいだかと思えば急に甘くとろけるような声を出して妖艶に微笑むハルの表情を見たリバーダルスは、今夜は乳首舐めだけでは済まないだろうと覚悟して飲むペースを上げていった。
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