アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
一緒にいてくれるのは嬉しいけど
-
ベッドの上から、窓の外を見つめていた
と言っても空しか見えないけど雲の流れが意外と楽しい事を知った
「どうした?」
「うん、仕事とか大丈夫なの?」
「問題ない、今は仕事よりも優先すべきものがあるしな」
「えっ、そうなの?」
「・・・・・・・・・・・・はぁ」
あれ・・・・・
もしかしてまたおかしな事を言ってしまったのかな
「とにかく、お前はそんな事は考えずに早く治せばいい」
「わかった」
でも、何かと不便すぎる
かゆいところがかけないしね
「どうした?」
「背中がかゆくて」
「ああ、どこだ」
そう言って直に手を入れられて少し焦った
「もう少し右かな」
「ここか?」
「あーそこそこ!」
気持ちいい
幸せ~
「他は?」
「もう平気、ありがとう」
「ああ」
そしてまた隣で本を読み出した
俺には全くわからない本だった
「その本は何?」
「哲学の本だな」
「哲学・・・・・なるほど」
「面白いぞ?」
「その前に、全部英語ですからっ!」
「だったな」
「・・・・・・・・・・・・むぅ」
「TVでも観るか?」
「今の時間は何もやってないし」
「だな」
でも退屈すぎる
せめて歩ければな
「いいか~!」
「あっ、翔だ!どうぞ」
「お前一人か?」
「和海はいないから警戒するなって」
「ならいい、入れ」
「ほら、暇だと思ってDVDプレイヤー持って来たぞ」
「マジで?ありがとう」
「DVDも入ってるから好きなのを観ろ」
「うん」
これで少しは暇つぶしになるかも
・・・・・・って!
「翔?」
「ん?」
「全部ホラーなんですけどっ!しかも病院ものばかり」
「楽しそうだろ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「トイレに行けない事もないし、安心して観ればいい」
「むぅ」
確かにそうだけどさ・・・・・・
そうだけどもっ!
「んじゃ、俺学校行くから」
「今から?」
「そそ、3時限目には間に合うしな」
「なんかごめんね」
「いいよ、じゃ」
「ありがとう」
嬉しいような嬉しくない様な・・・・・・
「観るか?」
「・・・・・・・・・・・・・うん」
そして
「ぎゃーーーー!!」
「怖がりすぎだろ」
「だってだって!怖いもん」
「大丈夫だよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
どこからこんな怖い映画を持って来たんだろう
不気味だし、怖すぎる
「ひぃぃ!何か来る、絶対後ろに」
「上だな」
「ひぃ!ホントだ!!と言うか怖くないの?」
「ああ、大体日本のホラーはこんな感じだしな」
「ううっ・・・・・」
「そしてラストは謎を残して終わるな」
「・・・・・・・・・・・・うん、もやもやする」
やっと観終わったけど、もやもやする
「次の観るか?」
「うっ・・・・・・」
「入れるぞ」
また怖いやつだよね
今のもめちゃ怖かったし
「あれ?」
「翔のいたずらだろ?中身は違うらしい」
「今度は・・・・・なけるよぉぉーーー」
「忙しい奴だな」
「だって・・・・だって、病気で妹が」
「お前は感情移入しすぎだ」
「ううっ・・・・可哀相でもう・・・・」
「ほら」
「ありがと・・・・」
ティッシュで涙を拭いてくれた
ついでに鼻水も
「今回のはすごくよかった」
「そうか、じゃ少し寝ろ」
「うん」
確かに眠い
午後はどうして眠くなるんだろう
「冬矢・・・・」
「手は繋いでおくから」
「ん」
これで安心だな
穏やかな風と小鳥のさえずり
ずっとこんな日が続けばいいな・・・・とも思ったけど、やっぱり早く治したい
冬矢に迷惑がかかってしまうし、外にも行きたい
点滴もそろそろうんざりしてきた
後、毎日の回診とかね
「・・・・・冬矢」
「ん?」
「・・・・・・・・・・・んふっ」
「寝言かよ」
「ぎゃーーーーー!」
「おい!」
「めちゃ怖い夢見た」
「はぁ・・・・・・」
「今度は冬矢が出てくればいいな・・・・・」
「だな」
そして今度はとてもいい夢を見た
夢の中で冬矢と海で遊ぶ夢
怪我が治ったら行きたいな
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
20 / 35