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初登校
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「はぁ・・・どきどきする」
「ドキドキするのはいいが、制服ぐらいまともに着れる様にしろ」
「へっ?・・・・・ああっ!」
あーーーっ!恥ずかしいっ!
シャツのボタンが段違いとか俺のばかっ!
「ほら」
「ありがとう」
冬矢にはめなおしてもらい、今度はネクタイに悪戦苦闘していた
「あれ・・・あれれ?」
と言うか、今気付いたけど・・・・・俺、ネクタイの結び方知らないや
「ちゃんと覚えろ」
「あい」
慣れた手つきで結んでもらった
んふっ・・・
「体育の時の為に覚えろよ」
「わかった」
そうだった
体育は着替えるんだっけ
「必要なものは揃えたが、もし足りないものがあったら学園内の購買で買え」
「はい」
「これは学園内で使うカードだから落とすなよ」
「わかった」
へぇ・・・
カードなんだ
「食堂で昼食を食べる時も使え」
「はいっ!」
朝の支度だけで1時間掛かった
慣れない制服は着心地はいいけど緊張する
前の高校の制服はネクタイとか無かったしね
今度の高校は、スクバも高そうだし全てが高額そうで緊張する
「本当に大丈夫か?」
「うんうん」
「家の鍵は?」
「あっ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「あははっ・・・」
「担任に渡す書類は?」
「入れた!」
「じゃ、テーブルの上に置かれている書類は何だ?」
「ああっ!そうだった・・・スクバの中を整理した時全部出したんだ」
「それと、これを」
「んっ?財布??」
「合格祝いだ」
「ありがとうっ!すごく嬉しい」
「カードと現金が入っているから落とすなよ」
「はいっ!」
冬矢にもらった財布はすっごいお洒落な財布だった
そう言えば俺、財布とかまともに持った事が無かったから嬉しい
「首に迷子札も必要か?」
「やだな~、もう」
必要かも・・・・・
と言うか、俺ってそんな風に見られてる?
そんな会話をしていると、翔が玄関で待っていると連絡が入った
「じゃ、行って来ます!」
「ああ、頑張れよ」
「はいっ!」
ドキドキするけど頑張るよ!
急いで玄関に向かい、ピカピカの靴をはいてドアを開けた
エレベーターで1階に下りると、翔が待っていた
「おはよっ!」
「おはよ~」
んふっ
嬉しいな~
「なににやけてんだ?」
「だって、嬉しいもん!」
「・・・・・・・そっか」
「翔は嬉しくないの?ねね、どうなの?」
「嬉しいよ、行くぞ」
「あいあい!」
朝は翔が迎えに来てくれる事になっていた
と言うか、和海さんもいるんだよね
「どうした?」
「なんでもなーい!」
車に近付くと、運転手さんがドアを開けてくれた
「あ、ありがとうございます!」
「乗れ」
「うん」
相変わらず豪華な車だな
「おはようございます!お願いします!!」
「おはようございます、燕羽君」
やはり緊張する
「よくお似合いですよ」
「ありがとうございます」
すごく緊張する
「ほら、合格祝い」
「へっ?」
「何?」
「ううん、びっくりしたから」
「開けてみろ」
「うん」
翔から渡された箱を開けると、お洒落な時計が入っていた
このデザイン、俺大好き
「どうだ?」
「うんっ!すごく気に入った、ありがとう」
「そっか」
「うんうんっ!デザインがお洒落~」
「だろ?」
「派手じゃなく地味でもなく隠れた場所のデザインが凝ってる時計が欲しかったんだ~」
「そっか」
「うん~」
翔に時計をはめてもらい、じっと時計を見つめた
「ん?」
「どうした?」
「あのあの・・・・・この時計って」
「うん、俺と同じだけど」
「私もですよ」
「ひぃぃ!!やっぱめちゃ高い・・・・・」
「合格祝いなんて一生のうち貰える回数なんてほんの数回だろ?」
「そうだけど」
「だから気にするな」
「うん、本当にありがとう!大事にするよ」
「ああ」
どうしよう
緊張して腕が重くなって来た
傷つけないようにしなければ
「簡単に傷はつかないから安心しろ」
「そうなの?」
「そうなの!」
「そっか、少し安心した」
「衝撃にも強いですよ」
「そうなんですか?」
「ええ」
「俺、前屋上から落とした事があるけど全然大丈夫だったしな」
「そうなんだ・・・てか、どうして落としたり・・・・・」
「思い出せない」
「あはは・・・・そか」
でも、わざとでは無いと思うし追求するのはやめよう
そんな会話をしていると校門が見えて来た
「じゃ、和海」
「はい、お二人ともお気をつけて」
「はい!ありがとうございました!」
漸く緊張から解放された
車を降りて、翔と二人で歩く校内
嬉しすぎる~~!
「ん?」
「どうした?」
「うん・・・見られてるような気が」
「そりゃ、転校生は珍しいしな」
「そか」
いやいやいや!
それだけじゃないような気がする
見られてるけどもっと見られてるのは翔だしっ!
「あっ!」
「ん?」
「ここで待ってて!」
「へっ?」
「車に忘れ物」
「わかった」
翔も意外とおっちょこちょいかも・・・
でも、一人は不安
車は行ってしまったし、時間かかるのかな?
とりあえず、大きな木の下で待つ事にした
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