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翔のお弁当は豪華だった
「美味しそう~」
「俺、シュウマイ!」
「じゃ、俺はから揚げ!」
めちゃ美味しい!!
屋上も誰もいなくてのんびり出来るしね
「・・・・・ん?」
「どうした?」
「今、誰かいたような」
「ああ、繭!来いよ」
「へっ?繭って・・・・・」
やはりそうだ
会長の繭様だった
「こいつは燕羽、よろしくな」
「えっと・・・・」
どうしよう
朝の事を言われたら困る
「はじめまして、彩流寺 繭です」
「あっ、はじめまして燕羽です」
よかった
てか、忘れてる?
「繭は和海の従兄弟なんだ」
「そうなんだ」
「お弁当食べたい」
「食べろ」
「うん」
あれ?
威厳とか貫禄は?
てか、小学生?
「から揚げ美味しいよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「えっと」
「あーん」
「ぶはっ!」
「へっ?あ、あーん?」
よくわからないけど口に入れてみた
「繭に気に入られたみたいだな」
「えっ・・・」
「こいつは俺以外には厳しいから」
「そうなんだ」
確かにそんな感じ
「もっと」
「あっ、うん」
マジで小学生
でも、可愛いから許す!
「繭は何に出るんだ?」
「バレー」
「そうか」
「うん」
話し方も可愛いっ!!
「翔達は?」
「俺達もバレーだな」
「そそ、じゃんけんで負けたんだよね」
「じゃんけん・・・翔が負けた?」
「そだよ~」
「翔は絶対負けないはず」
「でも」
「そうだよね?」
「だな~」
「嘘でしょ?絶対なんてありえない」
「じゃ、やってみれば?」
「・・・・・・・・・翔、勝負!」
「はぁ・・・・・・」
そして
「嘘・・・・・全敗とか」
「ねっ?」
「どうして?なんで?」
「翔には何を出すかが見えるから」
「えっ」
「まぁ、そう言う事だ」
そんな事が出来るなんて
でも、前も車の中であっちむいてほいをやった時、翔ばかり勝っていたのを思い出した
「どうして見えるの?」
「内緒だ」
「むむぅ・・・・・・繭~!」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
あっ、つい・・・・・
「ごめんなんさいっ!会長様を呼び捨てになど」
「別にいい」
「へっ?」
「燕羽ならいい」
「そ、そか」
嬉しいけど、ホントにいいのかな
「ヒント」
「いきなりヒント?」
何?
「うわっ!駄目っ!!」
突然、翔にから揚げを投げつけた
「えっ・・・嘘」
そのまま箸で掴んでるし
あり得ない・・・・・
「いきなりすぎだな~」
「すごいっ!!」
「俺の目は動体視力がすごいんだよね」
「うんうんっ!で、動体視力って?」
「だと思った」
「動体視力とは、動的に変化する状況を、速く正確に見分けて判断する能力で、視野・眼球運動・認知・判断・反射神経などの能力を駆使して発揮する視機能の一つです」
「繭すごーい・・・」
よくわからないけど、ようするに動くものがよく見えるって事かな
「まぁ、気にするな」
「うん」
気にしない事にしよう
「燕羽、ハンバーグ」
「あっ、うん」
一人で食べる気がないらしい
でも可愛いから許す!!
「でもでも、会長って忙しそうだね」
「そうでもない」
「そうなの?」
「うん」
「繭の会社に比べたらそうかもな」
「か、会社??」
「この制服は繭ブランドだ」
「ええっ!!!」
「デザインしたのも繭」
「まじで?すごい・・・・・」
「他にも会社を持ってるけどな」
「ふぇぇー!」
学生で会社の社長とか・・・・・
凄過ぎでしょ!!
「燕羽は気に入った?」
「制服?」
「うん」
「うんっ!すごく」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
えっ、もしかして照れてる?
「繭可愛い~~!」
思わず抱きしめてしまった
小さいし、髪の毛がさらさらだしいい香りがするし
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「ぶっ!!」
「あっ、ごめん・・・って、ええっ?」
「玉子焼き」
「は、はい・・・」
そのまま膝の上に座られてしまった
いいのか??
でも、軽いし可愛いからいいや
結局、繭はずっと膝の上に座ったままで話をしていた
「球技大会だから役員になって」
「めんどい」
「なって!」
「はぁ・・・・わかったよ」
「燕羽も」
「へっ?」
「なって!」
「う、うん」
意味がよくわからないけど・・・・・
そして
午後は球技大会の役員を決める事になった
誰もやりたがらないんだ
しかも、翔も無視してるしいいのかな
「そろそろ時間ですのでくじで」
まずいよ
「あ、あの!俺がやります」
「では、もう一人」
誰もやるわけないよね
てか、チャイムが鳴ってるし
「じゃ、俺が」
「翔君が?」
「決まりな、時間だし」
「わかりました、では燕羽君と翔君にお願いします」
「はいっ!」
「オッケー」
うっ・・・視線が痛い
「こうしないとまたじゃんけんになるだろ?」
「そか!」
「繭と約束したしね」
「うんうん」
成程ね
だから時間ぎりぎりまで何も言わなかったんだ
さすが~!
こうして登校初日からいきなり役員になってしまった
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