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スイーツモンスター
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ニットと薄い肌着の間に、茅野の手が容赦なく忍び込んでくる。
部屋でぬくぬくしていたから、つんとして何だかこそばゆい刺激に、腰が引けてしまう。
「も、バカ……っ。玄関寒いし、部屋に入ってからでいいじゃん」
「入ってから? 何すんの?」
発言の揚げ足を見事に取られた夕里は、口籠るしかない。
茅野はこれ以上ないっていうくらいに、得意気ににやにやした顔で、真っ赤になった夕里を覗き込む。
──そんな顔してても格好いいなんて、反則だろっ!
もはやどのシーンを切り抜きしても完璧な男は、見せつけられる度に恋をしてしまう夕里の気持ちなんて、1ミリも知らないのだろう。
まだ冷たくなっている大きな手を握ると、夕里は暖かい部屋の中へ案内した。
日頃、千里や絵里に教えてもらい、夕里の家事スキルは少しずつ上達している。
来客用と自分のマグカップに、ティーパックをセットしていると、心配なのか茅野がキッチンまで来た。
「大丈夫だって! 俺ちゃんとやれるから、茅野は座ってて!」
そう言っても信用されていないらしく、紅茶とシュガーとミルクを乗せたプレートは、茅野がテーブルまで運んでいった。
皿とフォークを所望されたので、夕里はそれだけを持っていく。
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