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いまいずみいい!!
スカシ!!
鏑木と鳴子が血相変えて裏庭にきた。
俺は弁当を開こうとしたとこで。
ちょっと長くなりそうだと、蓋を戻した。
おまえ青八木と!
青八木“さん”だろう!
青八木さんゲットしたってほんまか!!
俺は答えない。
でも思わず頬が緩む。
かわいい、いとしい、俺の青八木。
俺のものだなんて…ほんとなのか?
もしかして…夢?
俺の手が伸びて、思わず鳴子の頬をつねっていた。
いでえええええっ
小さな鳴子が飛び上がる。
夢じゃない!
夢じゃないんだ!!
俺の世界がピンクに染まる。
俺には青八木がいる。
青八木がいる。
てな具合なんすよー。
許せねえ。
俺の青八木なのに。
だからー。
イラつく鳴子や鏑木を、微笑ましく見守る。
俺の青八木。
だった。
一時は。
今はもう、誰のものでもなく、かれは自ら今泉を選んだ…
俺、悔しくはあるんすけど、スカシで良かったとも思っとるんです。
義理のお袋さんのことか。
です。
ほんま気色ワリイ色気虫ですわ。
あんなのに食い散らかされる青春よりは、青八木さんのが、のが、の…が…
良かったまでは言えないところが鳴子らしくて。
美術室で青八木食おうとしたのは浜本と岸という、部活あぶれだった。
今泉が叩き破ったガラス戸は、医者のおやじが対応したらしい。
居合わせたかったな、という気持ちと、俺なら二人を殺しかねなかったと思う気持ちと。
だからこれで良かったんだ。
俺には全部見えている。
古賀さんどこ受かったんですか。
洋南と駒泉。
どうせ行くなら洋南か。
金城さんがいる。
メリダの調子は万全。
ああでも俺って、一番大事なとこは乗れてないんだな…
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