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アイスコーヒー
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コップに移して、氷入れて、
ミルク垂らしたら、
おいしそうなアイスコーヒ一にしかみえない。
朝走ってくると、真護必ず何か飲むから…
姑息だァ。
俺姑息。
正面から言えばいい。
飲んで真護。
お願い。
ちょっと涙目とかドかな。
ええい俺はなに考えてる。
姑息だああっ。
なに一人で悩んでる?
汗だくの真護が俺越しに腕を伸ばし、アイスコーヒー~にみえるあれ~を一口仰ったけどすぐ置いた。
将さんが静岡来てる。
ちょっと会ってくる。
え。
待って真…
静岡といえばキルフェボン。
こだわりのタルト、ケーキの店。
ちょうど今ならフレッシュバナナクリームとキャラメルコーヒーのタルトがお勧めだ。
将さんにはたまにしか会えないから楽しみ…
筋力が、ガクンと、弱っ
トレックを止める。
手の指が心なしかすんなりして、髪が、伸びて、胸…
ぱいおつが
ついてるううううううっ!?
町場歩き用に、ロングコートは持ってきた。
でもでもでもでも!
こんな姿じゃ将さんに会えないよ!!
「シンゴ?」
ええっ!?
「シンゴなのか??」
うわああああ。
キルフェボン諦めて動物園。
ここって確か、立つレッサーパンダ、ふうたがいたとこだ。
一日動物病院開催ってことで、けっこうごった返してる。
木を隠すには森の中。
キルフェボンでは目立ちすぎそうだったしね。
でもフレッシュバナナクリームとキャラメルコーヒーのタルト…
食いたかった…
また行けばいいさ。
そうなのだ。
将さんはいがいと驚いていなかった。
千葉にいたころ噂は聞いてたんだ。
峰が山の中腹に、あやしいドリンクの入った自販機があるって。
都市伝説と思ってたんだが、すごいな、本物だったんだ。
やっぱり大人ってすごいなと思ってしまう。
憧れていた13の頃に戻ってしまう。
小関将。
走ることだけでなく、生きていくすべてを教えてくれた人。
しみじみ見てたらいきなりフラッシュたかれた。
将さん!!
記念だ。
お前のスマホも貸せ。
お前にいたずらしたやつにも送ってやれ。
俺のスマホで撮られたそれを、俺は荒北のスマホに送る。
キルフェボンの恨み思い知れ。
きれえなおねえさんは好きですか?
すきです。
きっと小関将も好きでしょう。
ちくしょう。
金城真護なんか死んじゃえ。
こたつでだれてたらミヤが来た。
なんじゃ荒北靖友。
なにだれとんじゃ。
お、いただき。
バカそれアイスコーヒーじゃねえから!!
後譚
ミヤはその数時間、カナさんと女子デートしていた。
千葉にはこんなもんがあるんじゃな。
関東はほんによおわからんわー。
それだけ。
シンプル思考に救われた。
シンプル思考っていえば、真護も別に何も言わなかった。
キルフェなんとかは弁償させられた。
しかも複数回。
さすが石道の蛇は執念ハンパねえ。
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