アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
1
-
1
オメガバースですが、多少設定が一般的なものと違います。流れでわかるよう書いていますので具体的には説明しませんが、Ωが社会的に認められはじめた時代を舞台として書いています。
「今日からここかぁ」
田舎の田園のど真ん中ぽつりぽつりと家屋がある閑散としたこの土地の駐在所に僕は配属された。
桜丸一樹、俺はΩだ25歳までは民間企業のΩ枠雇用で働いていたが25歳だった三年前に公務員に正式にΩの発情期の休暇が認められると同時に夢だった警察官に転職した。それから三年がむしゃらに働いて2回目の昇任試験にやっと合格し巡査部長になった。そして春の配属でこの牡丹ヶ丘地域の駐在員になった。
今日から俺はここに住むんだ…ボロい駐在所が一国のお城に見える。
ボーっと眺めていると、丸顔の少しふっくらした女性が近づいてきた。
「あら?新しい駐在さん?若いのねー」
人なつこい声で話しかけられる。
「はい、春から配属されました。あ、でも私は若くは…もう27ですし」
童顔に見られる事には慣れているが職務上少し情け無い気もする。
「あら、じゃあ尚更いいわね!ここに引っ越してきた人たちは何もする事がなくてね…すぐに子供が出来るのよー。あら、奥さんは今日は…」
そう言って視線を駐在所の奥の方に目をやる。昔は駐在所には奥さんと住むことが当たり前のような時代もあったが…まだそんな風に思う人がいたんだ。それに僕は…
「あ、私は独り身です…そ、それにΩですし…」
口ごもりながら答えると
「いいじゃない、ここにいると素敵な番が見つかるわよー、なんだってここは牡丹伝説の牡丹ヶ丘なんだから…あ、話し込んじゃってごめんなさい。何かあったら相談に乗ってね、じゃあまた」
そう言って微笑んだ
「あの、また!よろしくお願いします!」
踵を返していたおばさんはまたこちらを向いててを振ってくれた。
春風が何かの優しい花の匂いを運んでくる。何か良いことがありそうだ。
Ωとα間違えてたわ、すまん
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 38