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「まあ、今日はこのくらいでいいでしょう。ご飯もまだ残っていますし食べましょう。」
ほっとしたと同時に少し残念な気もする。
冷えたご飯に手をつけようとすると、
「あ、温め直しますよ。まっていて下さい」
とご飯を温めなおしてくれる。
そんな小さな優しさが嬉しい。
「そういえば私がΩだって気づいていたんですね。」
と言いごもりながら言う。
「そうですね。話題になっていましたから。優秀なΩの警官がいると。あった瞬間わかりましたよ。貴方からは特別な香りがしましたから。花のような良い香りでした。」
僕もそう思っていた。貴方からはとてもいい香りがすると…でも
「わ、私は今発情期じゃありません。匂いなんてするはずが…」
「それが、不思議なことにこの香りに私以外には気がついていないようです。発情期のフェロモンではないようですね。それに先程貴方私の匂いを嗅いでいたでしょう?貴方も感じているのではないですか?私の香りに。」
「な、何いって…」
図星を突かれて慌てて否定する。
「さっき必至に私の首すじを嗅いでいたでしょう。可愛かったですよ。それはそれは、食べてしまいたいくらいにね」
耳元で囁かれて顔に熱が集まるのを感じる。どうしてこの人はこんなに僕の心を揺さぶるのが上手いのか…
顔が近づいてくる。チュッと音を立てておでこにキスされる。
「食べてしまいたいのは山々ですが今日はこのくらいで」
その後は、不自然なくらいに普通の話をして喉が渇いて仕方なくビールをしこたま飲んでしまった。
「それでは、また。今日はこれでおいとましますね。
ほろ酔い気分で床につく。
今度はいつ会えるんだろうか。胸の高鳴りがうるさい。きっとこの高鳴りはアルコールのせいなんかじゃない。
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