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死神先生、会合に呼ばれる【1】
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人を飼う者による人外定例会議。
略して『人外会議』は人を飼う人外が必ず参加しなければならない、月に一度の定例会議である。
裏の国では、人を飼うには法的な手続きが必要だ。とはいえ、人間を守るためのものではなく、ただの状況把握のための法であり、申請さえすれば手に入れた人間をどう扱おうが当人の勝手である。
そんな訳で、今まで参加したことのなかった定例会議に死神先生は呼ばれることとなった。
「おはようございます。死神先生」
「あぁ、血まみれ先生。おはようございます」
「そう言えば、今週末は人外会議でしたね。死神先生も行かれるんでしょう?」
「…はい。まあ」
人飼い制度には反対派のままの死神先生であったが、コハクを合法的に守るためにも会議への参加は必須であった。
「あの、血まみれ先生」
「はい、何でしょう?」
「その…良かったら先生のところの人…確か…」
「クロですか?」
「はい。そのクロくんとうちの子を会わせてもらえませんか?話をしたら会いたがって」
死神先生が顔色を伺いながら聞くと、血まみれ先生は嬉しそうに頷いたので、安堵のため息をついた。
「もちろん、大丈夫ですよ。そうだ!だったら、私達が人外会議に出席している間に2人に交流してもらうというのはどうですか?私の家で良ければどうぞ」
「良いんですか?それは有難いですが…」
積極的な血まみれ先生からの提案に、死神先生は驚きつつも感謝した。
「えぇ、うちの子もきっと喜びます」
「そうですか…。では、お願いします」
死神先生はコハクに土産話が出来たことに、心を踊らせながら血まみれ先生に頭を下げた。
「楽しみになりましたねぇ。今週末!」
死神先生は曖昧に微笑みながら頷いた。
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