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「龍也さん。血、吸っても大丈夫です。」
お、結構早く決断したな。
痛くないとは限らない。
自分でもどのくらいの痛さなのかわからないし、人間と吸血種じゃ感じ方も違う。
「本当に大丈夫か?無理すんなよ、後、痛かったら言えよ?」
「はい、わかりました」
チクッ、
綺麗な血だ。
味も質も良い。
赤い。でもほんの少し黒みがかっていて、濃い。
美味しい。
今までこんな血飲んだことなかった。
他の吸血種が言っていた相性の良い血があるっていうのはこういうことなんだろうか。
舌に滑らかに絡んで、それでいてさらりとしている。
これほど美味しい血は世界中探し回っても冬夜しか持っていないだろう。
これから毎日この血を吸えるんだ。
冬夜には申し訳ないが、今までより少し多く吸ってしまった。
契約者がいる場合、同じ人から毎日血を吸うから貧血気味になったりする可能性もあるし1日の摂取量を抑えないといけないのだが...
「ありがとう、ご馳走さま。痛かったか?」
「少し。でも全然大丈夫です」
「良かった、これからも毎日頼むよ」
「よろしくお願いします」
痛みはあまりなかったようだ。
安心した。
でもそれより、冬夜よろしくお願いしますって言ってた。
俺が頼む側なのに普通だったら、俺がよろしくだよな。
あれじゃあ冬夜が血を吸われる事を望んでいるみたいだ。
望んで血を吸わせてくれるんだったらそれ以上はない。
まぁ、冬夜も疲れているだけだろう。
毎日冬夜のタイミングで血を摂取していこう。
流石に急に吸わせろって言われて覚悟できる人はいないだろうし、慣れるまでは冬夜のタイミングに合わせていかないとだな。
じゃ、金下ろしてくるか。
「冬夜、金おろしてくるから待ってて」
「僕家にいた方が良いですか?」
「別に大丈夫だけど」
「付いていっても大丈夫ですか?」
解決するためのだし見ておきたいのかな。
別に付いてくるのは良いけど、結構な量になると思うし、冬夜に現実を見せたくない。
俺が払わなかったら冬夜がこれから約1800万円の借金を抱えて生きないといけなかったはず。
それを冬夜が理解しちゃうのが少し嫌だな。
これからの事もあるし、買い物行って欲しいって言おうかな...
すまんな、冬夜
「ダメってわけじゃないんだけど、冬夜には買い物行ってもらいたい...かな」
「そうですよね。僕がお金を持って逃げる可能性だってありますし...」
「疑ってるわけではないんだ!それは理解して欲しい」
「わかりました、取り敢えず冷蔵庫はあるみたいなんで、食料の買い出し行ってきますね」
なんか、付いて行きたくないみたいなイメージだったかな...
いや、冬夜もわかってくれているだろう。
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