アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
6
-
行きたいです。
行きます。
行きたいです(*^^*)
どう返せばいいか、たった一言のために悩んでしまったのは初めてだ。
過去に片思いをしていたのは友人だったから、友達としてを装えばまだマシだった。
でも稜さんは二度会ったことがあるだけで、年上で、友達の兄で。
年上と話す機会もあまりないし、仲良くなる以前に好意を抱いたのははじめてで、勝手が分からない。
そもそも二回しか会ったことのない人に惚れるってのもおかしな話だなんて思うけど、もうそこはいい。
潔く迷わないことに決めた。
結局返せたのは『ぜひ!』という変哲もない二文字。
それに対して稜さんの返信は早かった。
『よかった。結菜も喜ぶわ^^*
土日どっちがいい?』
顔文字が可愛い。光哉もよく使うし、文面だと雰囲気変わる人はよくいるけど、ときめいてしまうのは贔屓目だ。
過去の写真の雰囲気を見ると、元々はそんなクールな感じじゃなかったのかもしれない。文面通りの陽気さをまとった人だったんだろうか。
勝手に垣間見て憶測するのも良くないか、と思考をすぐ閉じた。
『特に予定ないんで稜さんたちの都合の良い日で大丈夫です』
稜さん、と文字を打つことにドキドキした。
光哉とのラインを見返して、漢字が間違えてないか何度もしっかりと確認をする。
『じゃあ日曜日にする?11時とかどう?迎え行くし』
む、迎え?!そ、そうか車……だよな?
大人だから免許も持ってるだろうし、結菜ちゃんもいるから車あった方が便利だろうし。
車……うちに、稜さんが車でお迎え?
ハードル高ぇ……。
『時間早い?
結菜がお弁当作るって張り切ってるんだけど^^;』
一人百面相していると、続いてもう一通メッセージが届く。
おべんとう……。
二歳児ってもうそんなこと出来んのか。
凄いなという気持ちと同等に、つまり稜さんの手作りでもあるという邪な期待も込み上がる。
贅沢。ぜーたくすぎる。
『それで大丈夫です。ありがとうございます』
俺も何かして返さなければならない気になる。
当日は俺も何か持っていこう。
ひとまず気を遣ってできたことと言えば、普段使い慣れていないラインスタンプで“OK! ”といううさぎちゃんを送ることくらいだった。
何となく、向こうが顔文字付けてくれてんのにこっちが淡白すぎるのも何だかな、と思うし。光哉ほど気心知れた相手ならいいんだけど。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
6 / 11