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無理しないで〔sr君愛され〕
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sr.side
今日はわくばんの練習の日。今日から新曲に取り掛かり始める。
ありがたいことに今回も作詞作曲を任されて、これまたありがたいことに最近多忙を極めていたため、徹夜して曲作り。寝たのは二時間前。
もう出なくちゃ。僕が遅れちゃ困る。
出来上がった曲のデータを持って家を出る。何かふらふらするけど寝不足のせいかな。
電車の中でスマホを眺める。
“この前のライブのフジの曲最高!!いつものよりも好き!!”
“課長とフジの曲すき!!これからも二人が作ればいいのに。”
“せらみかるの曲よりゆげぽとかフジとか課長の方が普通に良くない?”
ズキッ…
人には好みがあるからこういうコメントがあるのは最初から想定してた。けど思ったより刺さる。
上のコメントには僕を庇うリプがたくさんついた。けど、それによってリスナーさんたちの喧嘩が始まってしまった。
僕のせいだ。
僕は自分の作った曲の譜面を眺めた。
『頑張って作ってるんだけどなぁ』
そんな僕の言葉は誰にも届かない。
スタジオにつくとフラフラさはさっきと比べ物にならないほど増していた。
よかった…まだ誰も来てない。
僕はパソコンを開いて作った曲の最終確認を始めた。
あれ?こんなんじゃない…
こんなつまんない曲じゃなかった。
納得して保存したはずなのに。
違う…違う違う!!これじゃない!!
すると扉が開いた。
「お?みかる早いな。曲どう?」
課長…?
やだ聞かれちゃう…こんな曲!!
『やだぁぁぁぁぁぁ!!!!』
「みかる!?」
ここで僕の意識は途絶えた。
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