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繋がり。
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「お前、何考えてやがる…っ!」
「俺は本気だよ。」
彼は俺から目を逸らし、焦ったような顔をしていた。
もし、彼がここで断ってしまったら、俺は本当に飛ぶつもりでいる。
今俺を見ているのは彼だけ。つまり、俺が死んだら彼が殺人として疑われる。証拠となるものもここにはないから、俺が自殺したのか殺したのかなんて分からない。
彼は周りの人達によく思われていないし、悪い噂も山ほどある。きっと彼は捕まるだろう。
さぁ、どうする?
「………わかった。」
首を縦にふったの見て俺は塀の上から降りた。
「俺は今嶋涼(いまじま りょう)、よろしくね。」
俺は右手を彼の前に出した。
普段ならきっと拒否をして、さらには殴りかかってくるかもしれない。
だが今、彼は拒否することが出来ない。
ほら、早く、というように手をぐっと伸ばすとしぶしぶもいったように右手を出した。
「本当にこれでお前は死なねぇんだろうな。」
「約束するよ。」
これが俺と彼の初めての繋がりだった。
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