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お兄ちゃんの彼氏。
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シミュレーションは、土曜日にすることになっていた。よく考えたら、シミュレーションっていっても何が出来るのか謎なのだが、禅の為になるのなら、出来ることならやってやろうと思ってしまう所を考えると俺は少しブラコンなのかもしれない。そんなことを思いながら、俺はいつも通りパソコンに向かっていた。
「悠兄…」
控えめにドアが開き、禅が顔を出す。
「入ってくれば?」
俺がかけた言葉に、禅は首を横に振った。
「…こっちに来てほしいです」
面倒くささに、小さなため息が一つこぼれた。椅子から腰を上げ、廊下に出る。
「…んで、俺は何をすればいいわけ?」
隣にある禅の部屋に入り、壁にもたれかかるようにして立った。
「…悠兄は、彼女になりきってほしい」
禅はベッドに座り、俺を上目遣いで見る。引き受けたからには、付き合ってやろうと禅に話したのは昨日のことだった。溜息を一つはき、禅の横に腰を下ろす。
「…んで、具体的に何をす」
禅の方に顔を向けた瞬間に、俺はベッドに押し倒されていた。禅が、のしかかるように俺の足を跨いでいる。
「…何、すると思う?」
さっきまでの迷いつつな行動や態度はどこにいったか、禅は悪そうな微笑みを浮かべながら俺に質問を投げかけた。何するって…何だ。
「…え?」
禅が、頭の横に手をついたことで顔が一気に近づいてきた。唇に柔らかいものが触れる。口の中にぬるっと、舌が入ってきて初めて、キスをされたことに気づいた。
「ん"っ…?!」
抵抗しようとした両手は、既に禅の左手によって押さえつけられていた。俺が力を入れてもビクともしない。
「…ちょ、ぜ…んっ…」
俺には初めてのキスで息継ぎの仕方も分からず、酸欠で頭がクラクラしてきた。左手で、俺の両手を纏めてベッドに押し付ける禅。するりと、禅の右手が俺の部屋着の中に入り、皮膚の一部をつねる。
「…っ?!…ん、ぁっ…」
つねられて、そこが乳首だったと気づいた。爪でカリカリと引っかかれ、背中が粟立つような感覚を覚えた。何故か、身体の中心に熱が集まった。
「んっ、ん"ん"っ…」
長いキスで、息が苦しくなってきた頃にやっと禅が唇を離した。
「ぷはっ…ぁ…はぁ、ぁ…」
文句を言う前に、息を一生懸命整える。しかし、乳首を弄る手が止まらない。
「…ぜ、禅っ…!おま、え…」
乳首から離れた手が、いやらしく肌を撫でる。
「あっ…!」
突然、自分の声だと思えない高い声が出た。目をやると、緩く勃ち始めていたものに、禅の指先が触れていた。
「感じてたんだ、悠兄…」
俺を見下ろして、まるで悪役のように笑いながら禅が言った。
「は、なせっ…!もう止めるっ」
自分が感じていたという事実に羞恥を覚え、俺は手を振りほどこうと必死にもがいた。
「ごめん、悠兄…責任はとるからさ」
そう言った後、禅は再びキスをしてきた。キスに意識を取られた瞬間に、手のひらで揉むように刺激してくる。
「…ん"…ん"んっ、ぁ…」
さっきとは違う直接的な刺激に一気に熱が集まる。羞恥に、生理的な涙が浮かんだ。しばらく1人でしていなかったからか、すぐに硬くなった。
「…ん、んん…はぁ…あっ…」
唇が離れた頃には、完全に勃ち上がっていて、窮屈と感じる程だった。
「…気持ちイイ?」
このままでは、自分が体験したことのない快感に溺れて、最後までイかせて欲しいとねだってしまいそうで怖かった。必死で首を振り、抵抗をする。
「よくないっ…!離せっ…」
「何でそんな意地張るの?」
鼓膜のすぐ横で低い声が響き、ゾワゾワと背中を変な感触が走る。
「ひゃぁっ…!」
下着の中に手を突っ込まれ、直に握られる。自分のものとは思えない、思いたくもない濡れた声が出た。ぐちゅりと、先走りが音を立てる。もう、気持ちいいのに負けそうだった。
「悠兄…もっと、気持ちよくしてほしい?」
耳たぶを甘噛みして、禅が意地悪に聞いてくる。正直、経験したことのない気持ちよさに頭が蕩け始めている。人に触られたことなんかこの19年間一度もなかった。気持ちよくなりたい。けど、弟なんかに…。
「…離せっ…!」
ぐちゅぐちゅと、いやらしい音が下着の中で響いている。自分が感じているという事実から目を逸らそうと、顔をベッドに押し付ける。
「…ほら、身体はもっともっとって正直だよ?…腰が揺れてる」
きゅ、と根元を締められて苦しくなる。
「やっ…!んぅ…」
涙が、零れ落ちた。
「ほら、イきたいでしょ?」
耳を舐められて、何も考えられなくなる。苦しくて、もうイきたくて、目をぎゅっと瞑って頭を縦に振った。
「よく出来ました」
指を離し、キスをされる。
「あっ…んんっ…!」
どろりと、肌の上を流れる感触がして、久しぶりに脱力感に襲われた。自分が快感に負け、ほんの少しでもねだってしまったことに泣きたくなった。肩で息をしていると、下着とズボンをずるりと下げられた。膝の裏をすくい上げられ、腰が浮く。左足を禅の肩にかけるような姿勢になり、戸惑った瞬間にするっと禅の右手が俺の尻を撫でる。
「なっ…?!」
誰にも触れられたことのない、奥に指が触れた。ぬるりと濡れた感触がするのは、さっき俺が出したものだろう。
「…悠兄は、俺が気持ちよくしてあげたでしょ?」
禅が、本当にその気ならどうするか知っている。中学生のとき、行為についてはかなり調べた。もちろん、女の子とのだが。
「やめろって…!禅っ…!」
ぬるぬると表面を指が撫でる。強い不快に、鳥肌がたった。
「俺のは悠兄が気持ちよくしてよ?」
無理矢理に、指先が中に入ってきた。俺は異物感に身体を強張らせたが、そんな抵抗も虚しく指は奥へと進んでいった。内壁をなぞるように動いていた指が、ある一点をかすめたとき。
「ひぁっ……?」
衝撃に近い快感が、萎えたものをまた勃たせた。
「ここ、気持ちイイ?」
禅の指が、何度もその上を往復し、触れられないまま前は張り詰めていった。
「よ、くないって…!」
初めての快感。思考まで、溶かされそうに身体が熱くなっていく。
禅が、ふと左手を離した。だが、しばらく捕まっていた両手は、痺れて上手く動いてくれない。
いきなりぐりぐりと前立腺を攻められ、快感に身をよじった。
「…強情だな、悠兄は。」
言葉と同時に抜かれた指が、質量を増やしてまた入り込んでくる。
「…っ…ぁ…ん…あっ…ん…」
声が、抑えれずに零れる。気持ち良さに、痺れが取れてきた指で思わずシーツを握りしめた。気持ちイイ…脳内がそれだけで一杯。
「…もっと、気持ちイイことしたい?」
禅が言っていることが理解出来なかったけど、自然に口が開いた。
「…ぁ…きもちいい…?」
禅が笑う。悪そうな笑顔ではなく、満足そうな笑顔だった。
「そ、きもちいいこと、する?」
指の動きが止まり、抜かれた。
「あ…なんで…?」
突然奪われた快感を取り戻そうと、禅を見つめる。
「気持ちいいこと、したい?」
「う、ん…」
微かに声を出しただけだったが、禅には聞こえたようだ。
散々広げられた入り口に、指とは違うもっと大きな熱いものが当たる。
「気持ちよくしてあげる…っ」
カリの部分が一気に中に入る。
「あっ…!んっ…んぅ…」
肉を無理矢理に割開いて奥へ進む熱いもの。痛みに涙が流れる。禅が乳首を舌先で弄んだ。くすぐったいような快感が背中を走る。痛みから気をそらそうとしてくれているのか。それでも、ものすごい圧迫感に、苦しくて、目に涙が溜まる。徐々に、奥まで侵入してくる熱。
「…全部、入った」
自分の中に、鼓動がもう一つある。熱く脈打っていた。
「動くけど、息止めるなよ?」
息…?何だろう、何か分からない。それでも、早く快感が欲しくて頷いた。途端、抜き差しがゆっくりと始まった。
「あーっ…んんっ、は、ぁ…」
ズルズルと中で動く。前が張り詰めて、痛いくらいだった。
すぐに、律動に変わった。
「ん、あっ…ぜ、禅っ!…んっ!」
激しく出入りするものに、壁が擦られて気持ちよかった。抜けそうになったと思ったら、最奥まで突き上げてくる。
「んな、したっ…出ちゃっ…」
「出せば、いいよっ…」
禅が俺のものを握り、先端を抉った途端、堪えきれずに達してしまった。二度目の頂点に、一気に脱力感が俺を襲った。そして、思考が戻ってくる。何をしてしまったんだ俺は…!
「…悠兄?」
「へっ?な、なに…?」
激しい背徳感に顔を逸らした。
ズル、と禅が萎えたものを引き抜いた。身体がびくりとしなる。
「…これで俺たち、恋人だね」
すっごいにやにやした顔で俺を見てるに違いない。俺が知ってる可愛い禅は、どうやらニセモノだったらしい…。
「悠、放さないから覚悟しろよ」
いきなりの呼び捨てに心臓が一層うるさくなった。顔が赤くなってませんように、とか思っても完璧顔は赤い。多分。
ぎゅっと、腕の中にしまいこまれ、俺は色々な感情の混乱のせいでなにも言えなかった…。
後日。
禅が、俺のベッドを素晴らしく巧妙に壊しやがりました。得意の猫かぶりで、母さんに
「いいよ、俺のベッド悠兄にかしてあげるから!俺床で寝る!」
と超絶笑顔で言いましたので、しばらく家出をしようと思います。
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