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守護する者たち 17
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sideセテフ
身体を清める湯の用意が整えられていた。
「とりあえず、ざっと流して褥にまいりましょう。」
見かけよりも弱っていたアキラはもう自分の身体を支える事も出来なかった。
二夜連続の蹂躙はまだ幼い身体には過ぎたものだったろう。
セベクがアビスが一切の手加減なしで抱いた身体。
『オーバーワークだ。』
壊れてしまっていない方が奇跡だ。
「アキラ殿。私が清めてもよろしいか?アビスを呼んだ方が良い?」
掻き出してやらねば辛かろうと一応尋ねてみたが既に意識は無く返事が返って来ることは無かった。
頼りなく覆っていた敷布を取ると蹂躙され尽くした白い肌が顕われた。
所々にある鬱血痕と噛み傷の他は目立った傷は無さそうだ。
真新しい桶は二人が入っても余りある位大きくて、私はアキラ殿を抱いてその中へ入った。
適温のハーブの香りのする湯が張られている。
渡された海綿を使って内腿を清めてやり、後は掻き出すだけ。
下腹を軽く押すだけで流れ出すそれの滑りを使って人差し指を入れてみた。
「ん…」
軽く身動ぎするアキラ。
「痛いですか?」
どうやら覚醒した訳ではないらしい。
そのまま指を進めると、“喰いつかれた”この比喩が一番近いだろうか。
歯のないものに喰いつかれ吸われている感じが。
なるほど、未だにこれか。
男殺しの身体だ。
アビスが一時間以上かけて射精していた精液は掻き出すまでもなく秘孔を開けてやると勝手に流れ出して来た。
でも私は指を挿れ、掻き回してその感触を楽しんでいる。
このくらいの役得はいただかないと、ねぇ?
母屋の客間で深夜に響く破壊音。
アビスが激昂して調度品を壊している音だ。
「その激情は直した方が良いな。
こうなると分かっていたから話したのだから。
納得しろとは言わないがせめて他にナイフを突き付けるのは止めてくれ。」
「あんたはそれで平気なのか!」
セベクの顔付きが変わった。
剣呑さを孕んだ紅い虹彩。
骨の軋むような力で腕を取られた。
「平気な筈がないだろう!
全員殺してやりたいよ!
出来ることならな!」
ギリっと歯が軋む音がした。
鰐王の本音。
アビスは明後日に開かれる会議の内容について聞かされた。
とても承服し難いそれは、アキラに10人前後の夫が付く一妻多夫の形が執られるだろうという事。そしてその場で取り乱すなと。
「俺も考えた。
考え尽くしたさ!
だが時期が悪い。
悪すぎる。
他の時ならやりようがあった。
だが今は獣人の結束を瓦解させる訳にはいかないんだ。
解るか?アビス。」
『解るとも。その報告を上げたのは俺だ。』
この川の下流、河口近くで一人の人間が【王】を名乗り近隣の町、村を侵略合併し【国】を設立した。
この辺りは最上流にあたるのと獣人たちのテリトリーに近い事もあって今のところ実害はない。
以前なら、少なくとも数百年前なら気にも止めない出来事だろう。
しかし今、獣人族はジャッカル族を除き衰退の一途を辿り、鳥人族に至っては絶滅寸前。
人間との同盟は見直しの時期に来ていた。
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