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悪魔の恋情、死神の慕情 50
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「アビス! 」
涙を浮かべたままの目が大きく見開かれる。
そのまま踵を返して高台へと向かうアビスの腕をペタペタ叩いてみるが、アビスは視線を向けようともしない。
だが。
「黙ってないと舌を噛むぞ。」
妙に静かな物言いに、アキラの背中がゾクリと総毛立つ気がする。
高台の、アキラの館ではなくアヌビスの別邸に連れて来られた時点で、アビスの本気が知れた。
そしてアキラは……覚悟する。
逆らっても、抵抗してもいけない。
アビスは……自分とヘデデトの事で深く傷ついているのだ、と。
片膝を立てて褥に座り込んで見下ろす先には、たった今繋がりを解いたばかりのアキラのしどけない姿がある。
己の剛直からは、まだ足りない……まだ足りないと言わんばかりに新たな先走りが流れ出し、ヒクヒクと上下に揺れていた。
「あ……? 」
目を開けると、真上から見下ろすアビスの孔雀色の瞳が。
手を差し伸べると逞しい腕が抱き締めてくれる。
アビスは……激しかった。
決して荒々しいわけでは無かったが、渇き、飢えた獣に貪り尽くされて哀れな獲物はぐったりと横たわっている。
だが……
アキラにとって、久し振りのS字姦はその身体に火をつけた。
四肢は、動かせないほど衰弱している。
だが、身体の奥底で燻る官能の焰はますますアビスを欲していた。
「アビス……ちゅーして…… 」
しっかりと首にしがみついてくるアキラに耳許で囁かれてアビスは喜悦に酔いしれる。
……アキラは抵抗しなかった。
情熱的に応えてくれて……ふたりで燃え上がった。
そして……また。
「アキラ……アキラ……!
好きだ……好きなんだよ! 」
膝立ちになったアビスが腰を引き寄せ持ち上げた。
腰から下を上向かせて上から垂直に近い角度で挿入していく。
ずぶずぶと納めていく剛直にかかる、隘路からの締め付けに持っていかれそうになるアビスは歯を食いしばって堪える。
「ああン……アビス……善いよォ…… 」
久々に犯されるS字の奥。
アビスの剛直になかの形まで変えられて、アキラの拳ほどもあるキ頭に擦られて……善がり狂う。
もっと、もっとと自分から腰を押しつけるようにしてアビスを喜ばせた。
ふたりは愛の言葉をその身体で紡ぎ合う。
そして絶倫なアビスも愛しいものにのめり込み、ふたりは朝日が昇るころまでまぐわいあっていた。
暫し、微睡んでいたようだ。
アビスの腕に腰を抱かれ、指を絡めあっている。
アキラの目醒めに気づいたアビスの唇が額に降りてきた。
「僕……随分長いこと……寝てた? 」
「いや……。」
アビスの様子が変だ。
奥歯に物が挟まったような……何か言いたい事があるのだろうか?
「アキラ……今度俺がアヌビスに戻るとき、一緒に行こう? 」
「え…… ? 一体何言って……? 」
「叔父上に頼んで話をつけてもらう。
アキラは俺の……俺と叔父上の妻としてアヌビスに居ればいい。」
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