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彷徨うもの 14
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自室でその報告を受けたセベクは我が耳を疑った。
と、同時にありそうな事だとも思う。
アキラがヘデデトを誘惑して、事に至ろうとしていると。
ヘデデトは抵抗しているようだが……時間の問題だろう。
セベクは見たくも聞きたくもないものを確認する為に、重い腰を上げた。
鰐館でのアキラの為の部屋は以前は客間として使われていた棟に設えられていた。
そこに、セベクは風下から気配を消して近づいていく。
開け放たれたテラス側から様子を伺ってみると、そこでは唇を太腿に這わせたヘデデトが、その指でもってアキラを善がり狂わせている最中だった。
「ーーーーっ!! 」
挿入を催促するアキラの悩ましげなお強請りが聞こえてくる。
ヘデデトは最後まで拒否していたようだがやがて、意を決したようにアキラの股座に身を進めた。
「良いのですか? 」
と、監視役の声なき声に囁かれセベクは頷き返した。
この場合はアキラの方から誘っているのだし、本当に具合が悪いのならそもそも誘惑などしないだろう……
もしも明朝、体調を崩したとしてもそれはそれ、案外大人しくしていてくれて、むしろその方がよいのかもしれない。
……そのくらい、アキラの行動に頭を悩ませているセベクだった。
実は彼は、一時期真剣にセテフと話し合って、アキラを屋内で大人しくさせておく方法に、ネフェルテムを借り受けて……閨ともだちとして二人一緒に寝所に放り込む……事まで考えていた。
その件は、勿論却下となったが新たに訪れたヘデデトがその役を買ってくれそうだ。
ヘデデトならきちんと加減も考えるだろうし、何よりも毒を注入したりしない。
その点に関して安心しているセベクは……ふたりの成り行きを見守っていた。
「アキラ……アキラ……っ! 」
大きく開脚させたアキラの身体の中心に腰を進めたヘデデトの、黒光りする男根が可憐な蕾に呑み込まれていく。
「あ、あーーーっ!! 」
歓喜の悲鳴をあげるアキラの身体に、己の身体を密着させて、ヘデデトが唇を重ねる。
ヘデデトの腕が、上気して桃色に染まっている背中に廻されるのと、太腿に所有の証を散らした脚がヘデデトの褐色の肌に絡まるのは、ほぼ同時だった。
腰に廻された繊手がさらなる密着を求めてヘデデトを引き寄せる。
今まで以上にヘデデトを奥に感じたアキラが切なげに啼いた。
「あぁ……善い……もっと……もっと頂戴…… 」
ピッタリと身体を合わせたふたりが唇を食みあっている。
アキラの体調を思い遣ってか、ヘデデトの腰は緩やかに動いていた。
……しかし、男膣《なか》では緩慢だが的確に前立腺を擦り、アキラの感じるポイント……S字の括れを突いていた。
「あぁーーーっ! ああーーっ!だめーっ! ぅああーーーっ!! 」
善がるアキラの股間では、立ち上がった桃色の花芯が、もう射精することも叶わず、只々虚しく揺れている。
括れを穿たれて、まるで別個の生き物のように蠕動する男膣《なか》で、絡みつき締めあげて、なおさら奥に引き摺り込もうとする蜜壺に抱かれてヘデデトは息を詰めた。
アキラの限界も近づいて来ている。
焦点の合わない目で虚空を見つめ、空イキを続けているアキラの唇を一際強く吸うと、おもむろに身を起こしたヘデデトは細腰を抱えなおした。
男根の先端の当たる角度が変わったからか、アキラが息を呑む。
そのまま膝立ちになって角度をつけ、落とし込むように激しく律動した。
「きゃぁーーっ! あぁーーーっ! あ! 」
褥の上で身体が跳ね上がり、次の瞬間は繊首を仰け反り背を反らせる。
激しい絶頂は蜜壺の中のヘデデト自身を痛いほどに締めあげて、そののち僅か数度の律動で精液を搾り取ってしまった。
突っ張らせていた四肢を弛緩させて、蜜壺だけを蠢かせているアキラの意識は、すでに無い。
続けて貪りたい誘惑と戦って、ヘデデトは漸く……己の最も安らげる場所から男根を引き抜いた。
白く粘り気のある子種が糸を引いて、鈴口と蕾を繋いでいて……それは切れた。
閉じきらない蕾からは、後から後から子種が流れ出してくる。
「アキラ…… 」
すべてを見ていたセベクはふたりの濃密な交わりに、嫉妬しつつも興奮していた。
……ああなったアキラの色気は凄まじい。
猛った己自身を鎮めるのに数刻。
セベクがヘデデトに声を掛けたのは、アキラの身体の後処理が終わった、そのタイミングだった。
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