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腰砕けになるほど深いキスをされて、もう立っていられず有坂に体重を預けてされるがままになってしまう。
大好きな人に酷く求められることはめちゃくちゃ幸せなのに、心臓が全く持たない。
「…はぁ、も、待って」
顔が燃えるように熱い。
有坂のキスはめちゃくちゃ情熱的で、濃厚で、堪らなく気持ち良くて、ちょっとしつこい。
上顎や舌先の敏感に反応する箇所を隈なく舌でなぞられ何度も吸われて、もう身体に力が入らずヘロヘロだ。
堪らずギブアップとその胸にコツンと額を付ける。
「…ああ、こんな場所ですまない、久しぶりで少しがっついてしまった。俺も浮かれているんだ」
「――えっ、有坂も浮かれることなんかあるのか」
衝撃の一言に思わずその顔を覗き込む。
有坂の表情はいつもと変わらず真顔だ。
「今浮かれている」
「嘘だ」
「本当だ」
「えーっ?」
微妙に微笑んでくれることはあるけど浮かれているまでは分からなかった。
元々が仏頂面なんだから小躍りくらいしてくれないと分からない。
「愛する者が泊まりたいと言ってくれて、食事の用意までしてくれると言う。浮かれない理由がないだろう」
「もっと分かりやすくしてくれっ」
「今の愛情表現じゃ足りなかったか?」
そう言われてカッと顔に熱が昇る。
それは十分足りてる。
執拗なまでに濃厚なキスで、心臓がまだバクバクしていて足はふらふらだ。
とりあえず夕飯を作ることにして、有坂はその間に荷物を整理したり掃除したりしていた。
いつ来てもめちゃくちゃ綺麗だと思うが、しばらくいなかったから本人は気になるらしい。
有坂リクエストの肉じゃがを煮詰めながら、さていつ気持ちを伝えようと考える。
なんだか改まって真面目な話をするとなると、ちょっと気持ちが落ち着かない。
でも大事なことだから、適当にはしたくない。
「――わっ」
そう思っていたら不意に後ろから手が伸びてきた。
そのまま後ろから抱きしめられて、俺の首筋に有坂が唇を寄せる。
突然の感触に慌てて顔を振り向かせる。
「ど、どうしたんだよ。いきなり」
「触れたくなった。…いい匂いがするな」
「ああ、肉じゃがはもうちょっと煮詰めないと美味しくならないから、少し待って――」
「結城の話だ」
ドキリと心臓が跳ねる。
同時にかぷりと項を甘噛みされて、ビクリと背筋が跳ねてしまう。
マジで今日はどうしたんだ。
俺を抱きしめていた手が、服の上から身体を撫でる。
意図したように身体の線をなぞられて、覚えのある動きにズクリと身体が疼く。
「…あ、有坂っ。今ご飯作ってて…」
「そうだな。火傷をしてはいけない」
そう言うくせに有坂の手は中々俺から離れず、好き勝手に身体を撫でられて首筋や耳に唇を押し付けられる。
しばらくして解放されたが、なんだかこっちの方が妙に熱を持て余してしまう。
食事をして、風呂に入る。
風呂から出たら手招きされて、有坂の前に座らされた。
そのまま髪を拭いてくれる。
髪を拭き終わったらまた抱きしめられて、今度は服の中に手が入り込んでくる。
「――っあ」
胸を撫でられていたかと思えば、あっさりと突起を摘まれた。
人差し指と親指で挟みこまれてコリコリと擦り上げられると、どうしようもなく身体が震えてしまう。
「…ん、ん、有坂…っ。やめ――」
「随分ここでも感じるようになったな。気持ちいいか?」
「――っあ」
強めにギュッと潰されて、堪らず顎をのけぞらせる。
上向かせた顔に有坂が唇を被せてきて、キスをしながら乳首を執拗に弄られてしまう。
「あっ、んっ、ふ…ッ」
口の中を犯されながら胸に刺激を与えられ、もどかしい快感が次々とせり上がってくる。
下半身にどんどん熱が溜まり太腿を擦り合わせると、有坂の手がそこへ伸びていく。
「…ん、あ、有坂。ど、どうしたんだ」
頭がぼーっと霞み始めたが、やっぱり聞かずにはいられない。
なんだか今日の有坂は、やたら積極的に俺に触りたがる。
今までスイッチが切り替わっていきなりエロモードになることもあったけど、今日の有坂はそれとも違う。
これが有坂が浮かれているってことなのか。
「嫌か?」
「い、嫌じゃないけど…」
だけど俺はまだ伝えたいことがある。
それを話そうと思ったが、そのまま押し倒されてしまった。
首筋に噛みつかれたかと思えば、舌先が緩く鎖骨をなぞり音を立てて吸い付かれる。
いつの間にか真っ白になってしまっていた肌に、キスマークを色濃く付け直される。
身体が熱を持ってズクズクと疼き始めたが、有坂は俺の身体に唇を寄せてはただ確かめるように舌で撫で、触れるだけだった。
直接的な快感を与えずひたすらに唇や鼻先を擦り付けている様子は、なんだか甘えてるみたいだ。
俺の家の大型犬が飛びついてきた時の事をふと思い出して、思わずふふと表情を緩めて笑ってしまう。
「…何を笑っているんだ」
「んーん、別に?」
「随分余裕があるな」
「――ッあ」
その言葉と同時に、下半身に刺激が走る。
有坂の足が太腿を割って、グイと刺激してくる。
明らかにエロいことを連想させられる行為に、慌てて口を開く。
「そ、そういえば…サダ兄に清く正しい交際をって言われて返事してただろっ」
「何を言っている。好き合っている者同士なのだから、俺の中では清く正しい行為だ」
そう言って有坂はどことなく余裕なさげに俺のシャツをたくし上げる。
誠実で爺さん思考なところがあるとはいえ、やっぱり有坂もそこは同年齢の男だ。
エロいことには抗えないらしい。
再びクスっと笑ってしまうと、有坂は腑に落ちないような顔で俺を見つめる。
この俺が珍しく自分以外を可愛いと思ってしまうとは。
しかも自分より全然図体のデカい男相手に。
「んっ、あ、待って…有坂に話が――」
「もう待てない。散々待たされた」
いやどう考えても待ちまくって我慢して可哀想だったのは俺の方だ。
と言ってやりたいが、キスで言葉を遮られてしまった。
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