アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
脱出
-
「城へ行く…?」
即座に反応したのはポルタだった。
「ああ、明日は北のバルト城で正騎士となる適性試験があるんだよ」
初老男の言葉を聞いて、
「ええっーーー!?お兄さんって、もしかしてあたしと同い年ぃー???てっきり23ぐらいかと思ってたわぁ~」
ポルタは不躾なほどの奇声を上げて驚いた。
しかしむしろ驚いたのはリードの方だ。
30過ぎのおっさんに見えるてめぇに言われたかねーよ、とボソリと呟く。
「早く帰って明日の準備でもするこった」
初老男はリードの肩をパンパン叩きそう言うと、また自分のテーブルに向き直り酒をグビグビと飲み始めたのだった。
リードとまた2人きりになったポルタは、興味深げに話を切り出す。
「明日…行くの?」
正騎士の試験が気になるようだ。
自己申告したように、目の前のポルタがリードと同じ20歳なら、当然同じように試験を受けることになるが…。
リードは「ああ…」と、どこか曖昧に答えると、すぐに興味のないポルタから視線を外した。
ポルタはポルタで何か考え事でもするように意味ありげに「ふ~ん」と答えただけだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
5 / 195