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人質
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「なんでお前がここにいるんだ!」
小声で怒鳴るリード。
すると、やっとのことで起き上がったポルタが事情を説明…いや、リードに触発された旨を口にする。
「あたしもセルシオ国を逃げ出して来ちゃった」
おどけながら簡単に言うポルタだったが、その言葉にリードは鋭く反発した。
「オレは逃げ出して来たわけじゃねーよ」
リードにはそれなりに理由があったのだ。
昔から外の世界には憧れを抱いていた。しかも最近では、どうも不穏な空気が世界を覆い始めているらしいと聞き、自国でのんびり騎士の勉強をするよりは、世界を周り、自分の目で現状を見、実践で己を鍛えたいと常々思っていたのだ。
それに――
もしかしたら、外の世界に行けば、どこかの国でオマリと再会出来るかもしれないという淡い期待もあった。
そして今回、そのベストタイミングが巡ってきたというのに、とんだ邪魔が入ったわけだ。
「まあまあ、深いことは考えないでよ。あたしはね、実を言うとリードに一目惚れしちゃったから後を追いかけて来たのよねぇ」
平然と吐かすポルタ。
リードがおもいっきり嫌な顔をしたのは言うまでもない…。
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