アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
怪しい宿屋
-
それからの数時間――
普通なら賑やかな通りに出て、町をのんびり見物…といきたいところだったが…
リードとポルタの2人は部屋から一歩も出ることはなかった。
では2人は部屋の中で何をしていたのか――?
リードは一人ベッドに横になり寝ていた。目をつむり、微かな寝息をたてているようだった。それを確かめるようにポルタがギシリと音を立て、ゆっくりとベッドへと上がり込む。
「リード…」
囁くように耳元で名を呼んでみるが、リードは目を覚ます様子はない。
ポルタはニヤリと笑うと、鼻息荒く、寝ているリードの首筋へと顔を近づけソッと自分の舌を這わせた。
喉元を嘗め上げると、
「…ん…」
リードが僅かに甘い声を漏らす。
それを聞いたポルタはたまらずリードの胸元に手をかけた――が、次の瞬間、ポルタの鼻先に突き付けられたのは…
鋭い剣先。
「あ、あら、リード…起きてたの」
ポルタは冷や汗を垂らしながら白々しい事を言う。
「オレに指一本触れるなと言ったはずだが?」
リードの冷ややかな声が突き刺さる。
「あ、あのね、ちょっとだけ味見をね――」
言いかけたポルタの大きな鼻にピタリと刃先をつけると、リードは釘を刺すように言った。
「今度オレに触れたら命はないと思え」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
37 / 195