アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
惑わしの森
-
「あんたが何者か知らねぇが、どうやらオマリのことを知ってるみてぇだし、こうなりゃあんたを倒して聞き出すしかねぇよな」
リードは剣を構える。
すぐ後ろに控えるポルタも立ち上がると、同じく武器を構えた。
しかしやはりサラマは妙に落ち着いており、リードの言葉を鼻で笑う。
「将軍には傷一つ付けず連れて来いと言われたが、どうやらそうもいかないようだな」
言うと、サラマは手の平を合わせ、何やら呪文のようなものを唱えはじめた。
すると、晴れていた霧がまた出始め、リードとポルタの視界を奪っていく。
リードは舌打ちした。
「くそっ!厄介な妖術なんか使いやがって」
徐々に霧で見えなくなるサラマを、リードはおもいっきり睨みつける。
「ポルタ!相手がどこから来るかわからねぇ!油断するな!」
「わかったわ!」
お互いが背中合わせになり、敵からの攻撃に備える。
ところが!!!
次の瞬間、なぜか一瞬にしてその霧が霧散したのだ。
あまりの突然の出来事に、リードもポルタも呆然と立ち尽くす。
驚いたのは2人だけではなく、もちろんサラマも例外ではなかった。
「何者だ!?」
サラマが後方に向かって声を荒げる。
その木々の陰から現れたのは…
端正な一人の青年だった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
61 / 195