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将軍現る
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深夜――
ロウのいるラドラ村は、四ヶ所の見張り台の明かりを残してほぼ暗闇に沈んでいた。
そして――
ロウの部屋を借り、布団を被って眠りにつくリードの元に、何者かの足音が近づく。が、リードは起きる様子もない。
薄暗い部屋に入り込んだ大きな人影は、リードの眠るベッドを見下ろし、その口許にうっすら笑みを浮かべた。
だが、その何者かがリードに手を伸ばそうとした次の瞬間だった。
いきなり盛り上がったベッドから素早く影が飛び出し、侵入者の背後へ回り込むと、その者の首に剣を突き付けたのだ。
「きゃあーーっ!!!」
突き付けられた侵入者は女のような悲鳴を上げ、その場に崩れ落ちる。
その声を聞いた攻撃者――リードは、一瞬怪訝な顔をし剣を収めると、近くにあったランプを灯し侵入者に向けた。
「やっぱりお前か…」
リードの呆れた視線が、床に座り込むポルタに注がれる。
「あ~、びっくりした。ホントに殺されるかと思ったわぁ~」
特に悪びれた様子もなくあっけらかんと言うポルタ。
リードに夜ばいを仕掛けようとやって来たのは明白だ。
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