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宿命
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緊迫した空気が流れる。
リードは一層警戒心を露わにし、抵抗しようと力を入れるが、ロウは逃そうとはしなかった。
「……離せよ!」
まっすぐ睨み返すリード。だが、ロウは微動だにしない。
「何度も言ったであろう。お前はもう逃げることは出来ない」
「…………」
苛立つリード。
「誰が逃げるって言ったよ!」
相変わらず負けん気は強いが、ロウのあまりに冷然とした眼差しに少しばかり気圧される。
この場をどう逃げ切るかーー
しかし考える間もなかった。
ロウが強引にリードの首筋に舌を這わせてきたからだ。
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