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ファミリールームで盛った二匹の獣※
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溢れてしまいそうな色気で拓真は雄嵩の頬に手を添えた。艶めかしく誘い込むその横流しの目付きでフッと目を細める。そんな彼を直視など出来ないと言わんばかりに雄嵩の身体の奥が太陽を飲み込んでしまったみたいに熱くなった。
さて、此処はファミリールームだ。
寝室等ではない人目に触れる部屋。
そんな場所で拓真は雄嵩が凭れるソファーのアームレストに手のひらを着け、上から覆い被さるように身体をピタリとくっ付けさせた。
彼等は我慢比べでもしているかのように言葉を話さず、時折「ッ…」と息を呑む声だけが小さく鳴る。
拓真が雄嵩の服の裾から手を入れると、その手は優しく弄(まさぐ)り始めた。濃密な甘い吐息は拓真の官能的な愛撫に魅了されていることが充分に分かる。服の下で弄ぶように指で触るのは、少し硬くなった小さな乳首。それを、拓真はニヤリと妖艶な笑みを浮かべ少しずつ抓っていく力を強める。
「っ……ぁ……っだ、……め」
とうとう声を漏らしてしまった雄嵩は頬や目元を赤らめさせ呼吸を荒くする。目元に滲む涙は初めて感じてしまうような快感に気持ちが昂ってしまっているのだろう。そんな雄嵩を拓真が触れるようなキスを唇に一度落とし、耳元に顔を寄せる。
「声出してんじゃねぇーよ」
「っひぁ、耳…こしょばいってばっ……!」
「喋んな」
「っ」
「話すことに意識を散らすんじゃねぇ。感じろ」
「……っ、あ……ぁあ」
耳がかなり弱いと知られてしまった以上、拓真は罰として耳の中を熱い舌で優しく舐め回した。漏れる吐息にも反応してしまう雄嵩は乳首を弄る彼の手首をガシッと掴み、睨み付けるような顔で怒る。
「も、ムリだって!我慢できないって!」
「ククッ……いや、我慢しろ」
「っはぁ!?」
「イッたら尻に指突っ込むからな」
「っ、なっ、はっ……えぇっ!?」
想像しただけでもカァーッと顔が熱くなる雄嵩に、彼は「もう黙れ」と自身の唇を重ね合わせ深いキスをする。先程掴まれてしまった手首はそのまま服の外へ出して、雄嵩の両手を一纏めにすると、アームレストの所に手を着いていた左手で縛るように掴み、そのまま再びアームレストへ押さえ付けた。
完全に拘束されてしまったような格好に雄嵩は羞恥心と興奮で躰の芯のところから沸々と湯が滾るように気持ちが昂っていく。自由にしてはいけない。彼の右手は自由にしてはいけない。なのに、既にその手は雄嵩の男性器へとあてられ、小指、薬指、中指、とそれぞれ順番にゆっくり握られていく。
ビクン、ビクンッと身体を魚のように跳ねさせた雄嵩は瞳から涙が零れ落ちていた。決して痛くも怖くもないはずなのに、何故か流してしまう涙に歯止めが利かなくなる。
口内愛撫で犯され、自身の男性器も愛撫され、あまりの気持ち良さに耐え切れないと苦しむ姿は拓真にとっては最大のスパイスだ。快楽で泣かせることが愛してやまないから、涙を浮かべさせてもその手は止まらない。
「んんっ……た、……まさっ」
「イきてぇか?」
「っ、んっ、……ひくっ……イきたい」
「じゃあ咥えて下さいと懇願しろ」
ああ、どうして彼はこんなにも綺麗な容姿をもっているのに、放つ発言はそんなにもいやらしいことしか言えないのだろう。フッと鼻で笑って微笑む拓真に雄嵩はフルフルと顔を振った。
「……恥ずかし…から、ムリだっ」
「じゃあ、ここを縛ったままで二度とイかせてやらなくても良いのか?」
「っ、あぁっ」
キュッと根元を握り締めた彼に雄嵩はこれでもかというくらいに、ビクンッと腰を浮かせて脚をピクピクさせた。
「や、ぁあ……だめっ、縛っちゃ…苦しぃ」
「なら、言え」
「うぅ……くわえて…くださいっ……」
真っ赤な太陽が目の前でサンサンと燃えているかのように熱くさせ厚顔させた雄嵩に拓真は「よく出来ました」と優しく言うと、自身の手を緩め、雄嵩のズボンのチャックを開けた。
ボロンと少し苛立ったように存在を現したペニスはドクドクと脈打ちピンと張ったように真っ直ぐに勃っていた。
とろり、と透明の蜜が包皮の周りを滴りつくす。早くイかせて欲しい。早くイくための後一歩の刺激を与えてくれと雄嵩は淫乱な犬にでもなってしまったように腰を動かした。
そんな雄嵩の表情に拓真は口元の笑みを隠さず、むしゃぶりつくように勃起したペニスを口に含んだ。なめらかな陶器のようなスベスベな肌と連なって存在する雄嵩のペニスはまだ幼さを残しつつも、煽情的にピクンッと張っている。
ジュルルルッ、と自分の唾液を啜りながら、硬く膨らんだ男性器を拓真は器用に絡ませ口の中で扱く。
「っぁああああ!!……た、くまさ」
ずぽっ、ずぽっ、と何とも卑猥な音を立たせれば最後だ。それは意図も簡単に我慢の糸がはち切れそうになってしまう。雄嵩は必死に拓真の目を見た。
「ああ、イッていいぞ」
男女問わず惚れてしまいそうになる彼の表情と声で雄嵩を誘わせ、再びペニスを口にした拓真は最後に数回強く口で扱くと雄嵩は小さな声で喘ぎながら精液を発射させた。本日二度目の射精だというのに、どろりとした精液が拓真の口の中に炸裂し、ズルリと直ぐに飲み干してしまった。
「っ、はぁ…はぁっ、拓真さっ…ごめ、なさ…!」
「ぁあ?何がだよ」
「口の中に、出しちゃって……俺、おれっ」
「あー泣くな!俺がお前ぇのを飲みたかったんだ!」
「っ!」
好意で、しかも自分の我が儘で雄嵩の精液を飲んでしまった拓真は、一人で罪悪感を感じてしまって泣き出した雄嵩を少し声を張り上げて叱った。
「た、…た…くまさん……?顔、真っ赤」
「るっせーよ!!お前ぇのを飲みたかっただけなのに、テメェーが泣くからだろ!俺が悪い事したみてぇで恥ずかしいだけだ!文句あんのか!無理やり口に俺のペニス突っ込むぞ!」
「っ、……ふ、くふふっ、あっはは…」
顔を真っ赤にさせて照れ隠しする拓真に雄嵩はケラケラと笑い出した。まるで小さな子供が音が鳴るボールを転がせて喜んでいるような、そんな明るい表情でクスクスと笑う。
そんな雄嵩に対してイラッと苛立つ拓真はムギュリと彼の男性器を握り締めた。
「それ以上笑うとあと十回は無理やりイかせるからな」
「っひ、ぅああごめんなさいっ!」
「ならさっさと、このだらしなく垂れたペニス仕舞いやがれ」
「っ、わ、わかったからぁっ!そんな強く握んなよっ……ひゃ、ああっ」
今イッたばかりだと言うのにもう喘いでやがる、と拓真は鼻で笑った。
「バーカ」
「うぅ……あっ、でも……拓真さん」
「んだよ」
ズボンの中に自分の逸物を押し込みチャックを締めた雄嵩はフイッと顔を逸らせて訊ねた。
「……拓真さんも…」
「俺は後で寝る前にたーっぷりヤッて貰うから」
「っ!!」
ゾクゾクゾクゾクッ!
つい武者震いをしてしまった雄嵩は顔を手で覆い頷いた。
「んっ……する」
「ククッ、やっぱイッた後は素直だなぁ、おい。一日に朝昼晩と三回は必要か?」
「っ、そ、そんなの多いからぁっ!」
「ははっ、まぁ、溜まったら俺に言え。直ぐにイかせてやる」
「んっ…………そんなの、全然分かってるしっ!」
やっぱりこいつはツンデレ子ちゃんだなぁと、からかう拓真の眼差しはとても優しく本当に大好きな相手に向ける優しい瞳で、雄嵩の頭を撫でた。
貴重な硝子細工を手にして運ぶ時のような、優しい手付き。頭を撫で終わると、頬をこしょこしょ、と指で擦る。未だ彼からの寵愛を受け続けている雄嵩は、クイクイッと彼の服の裾を掴んで、少しだけ引っ張った。
「なんだ?」
「あっ…えっと、あのさ……怒らない?」
「ぁあ?……なんだよ」
せっかくの甘々タイムが終わってしまい、眉を寄せた拓真はそのまま半笑いで彼を見た。また何か仕出かしたのかと疑いの目が隠し切れてなかった。
「……明日、友達来ることになった」
「はぁ?」
「っ、ごめん!相談もなしにっ…怒らないで…っ」
「ッチ……」
狙ってやってるのかと思うほど雄嵩の上目遣いは拓真に響いたようだが、彼は幾ばくが困惑したように髪をかきあげた。
「家のことは」
「言った……俺、そいつらとは幼稚園からの付き合いでさ、黙ってんの嫌だった」
「はぁ……先に釘差して置くべきだったな」
「っごめん」
静かに謝る雄嵩に頭ごなしに怒ることはしない拓真は背もたれに両腕を乗せ深く見据える。
酷く尋問されそうな雰囲気に雄嵩は更にしょぼんと眉を下げた。
「何人だ」
「三人…」
「名前」
「っ、龍一、光、優っていう…三人。全員男」
「あーそいつらか。調べはついてるから…仕方なく取り敢えずは許可を出す」
「ほ、ほんとか!?」
「だが、無闇に自分の事をバラす真似は二度とすんな。どこから敵のスパイが湧いて出て来るか分からねぇー……いいな」
声は張り上げていないのに、静かに叱る拓真に雄嵩は何度も頷いた。そうじゃないと更に叱られそうだったからだ。
「で、言うことあるだろ?」
「……っ……勝手に決めてごめん…なさい。あと、ありがと」
「よしっ!じゃー済んだ話だ!明日ダチ連れて来るんならお菓子でも必要だろ?部下に買いに行かすから、欲しいもんリストに書いて今日中に寄越せ」
「っ!!うんっ!!ありがとっ」
ああ、やっぱり彼は優しい。
雄嵩はそう、彼の優しさに胸をときめかせてパァーっと明るく笑った。
流石にガチガチに縛って友達とも遊べなくなるのは酷だと思ったのだろう。ましてや彼や琉はつい先日までごく普通の一般人だったから尚更で。
それを考慮した上での最大の譲歩だったようだ。
「そういや、明日の朝は圭介の所で専属医師からの健康診断の予定が入ってたから、先にそっち優先な」
「健康診断?」
「ああ。東堂組に入った者は誰でもする普通の健康診断だ。家に呼ぶのは昼からにしろ。俺は仕事で遠藤が護衛だから、暇そうな圭介引っ張ってお前らの見張りでも召使いにでも何でもさせておけ」
「えー、そんな圭介さんに悪いですよ〜」
「いやいやあいつは年中暇だから良いんですよー」
あははっ、と糸が切れたように笑う二人は笑い泣きしながら「圭介さんかわいそー」なんて言われては、またからかわれてしまっていた。
「ははっ、でも健康診断かー」
「なんだ?」
「いや、琉が絶対泣くだろうなぁって」
「あー……まぁガキはしゃあねぇだろ。よし!もうそろそろ夕飯来っから、さっさと手ぇー洗って来い。俺も直ぐに行く」
「はーい」
軽やかな足取りで洗面所へ向かった雄嵩を見送った拓真は、机に置いていたノートパソコンで、役二十名ほどの部下に電子メールを送り付けた。
明日、昼から雄嵩の学校の友達が来る事になった。
監視カメラを全ての部屋に明日の朝の間に設置しておけ。それから、書斎、客室、会議室に各五名の護衛係を配置し、玄関の前にも残りの五名もそこで護衛だ。
雄嵩や一般人の奴等に何かあったら一人ずつ足に鉛ぶち込むから、覚悟して任務につけ。
そう指示を出してから、拓真も奥の部屋へと消えて行った。
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