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惑わすフェロモン < Side九良
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神田がΩであるコトは、知っていた。
細くしなやかなダークブラウンの髪は、耳や頸を覆い隠す。
一重の瞳に長い睫毛は、儚げで綺麗という印象を人に与えた。
一見、大人しそうな雰囲気だが、性格的には、芯が通っているしっかり者だ。
3ヶ月に1度あるはずの神田の発情期は、オレを惑わすほどではなかった。
今思えば、常日頃から、抑制剤で抑えていたからであろう。
はぁはぁと熱を纏う息を溢す神田。
欲情に塗れた瞳は、潤みオレを誘惑する。
半端ではない神田のフェロモンが、オレの身体を狂わせた。
痛いくらいに勃ち上がるペニスは、オレの理性を蝕んでいく。
あー、くっそ。我慢できねぇっ。
ここまで翻弄されるのは、初めてだった。
ふぅっと逃がす自分の息にさえ、熱と欲が纏わりついた。
「抱いてやるよ」
怯えきった瞳で、オレを威嚇する神田に、身体中の毛穴が開く感じがした。
神田のベルトのバックルを外し、ほんの少しの隙間から、衣服の中へと手を捩じ込んだ。
ぬちょっとした濡れた感触が指先に纏わる。
「そんな顔しながら、びしょ濡れじゃねぇか」
ずぶずぶと遠慮なしに、孔の中へと中指を突き立てた。
「ひっ、………ぅ…ぃゃ…………ぁんっ…」
甘く漏れる神田の喘ぎ声。
狭い衣服の中で、動ける最大限の幅で、指を挿抜する。
親指に触れる裏筋を、グリグリと捏ね回せば、さらに愛液が溢れ出る。
ぐちょぐちょと卑猥な音が、耳と理性を犯していく。
「エロいな……、たまんねぇわ」
きゅんきゅんと指を締め付ける感覚に、香るΩのフェロモンに、精液を弾きそうになる。
ぐっと奥歯を噛み締め、射精感を必死に逃がす。
オレを退けようと神田の両手が、力なく胸を押す。
「ゃ………いゃ、な………のにっ…」
瞳の端に溜まっていた神田の涙が、ぼろりと零れ落ちていった。
言葉とは裏腹に、神田の腰は、快楽を貪るように、いやらしく揺らぎ始めた。
オレを押し退けようとしていた両腕は、縋るように、ゆるりと首に巻きついた。
「ぁ…………ぁ、ぅ…はぁ……ぁっ…」
言葉にならない吐息を漏らし、神田は、身体を細かく痙攣させる。
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