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ほくそ笑む九良
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俺の頬を愛でるように撫でる九良の手の感触に、喜びが溢れ、瞳が潤む。
「お前、また泣くんかよ。そんなに、オレ、怖ぇの?」
困ったように寄せられる眉毛と、愛しさが押さえきれないというように上がる口端。
すごく変な表情なのに、そんな情けない笑顔の九良もカッコいいと思ってしまう。
「こわ、いんじゃ…なくて」
きゅっと眉間に皺が寄る。
「嬉しくて……」
言葉にした途端、改めて、幸せな感情が胸の中を埋め尽くす。
恥ずかしくなり、九良の手ごと俯く俺。
武骨な手は、そのままオレの頭をわしゃわしゃと撫で回す。
「はーっ、堪んねぇっ」
一頻り俺の頭を撫で回した手は、そのまま肩へと下がり、ベッドの上に押し倒された。
真上から見詰めてくる九良の瞳に、ドキドキする。
「オレのコト、避けてた"お仕置き"しないとな?」
お仕置き……?
聞き捨てならないその言葉の意味を理解する前に、くるりとひっくり返され、九良の腹の上に乗せられた。
腰辺りに、ぺたんと座る俺を見上げ、九良はにたりと笑う。
「いい眺め」
口からはみ出した九良の赤い舌が、ぺろりとその唇を舐め上げた。
艶めく九良の舌が、柔らかく蠢く曲線が、やけにエロく見える……。
無意識に舌の動きを瞳で追いかける俺に、九良は、にんまりとした笑みを崩さない。
「まるで、騎乗位みたいだろ?」
言葉とともに、腰を揺すられ、ぶわりと顔が赤くなる。
「………っ」
慌て退けようとする俺に、九良の両手が腰を掴み、降りることを阻止された。
「ちょっ………、せんせっ…」
あわあわと腹の上で暴れる俺に、九良は、くくっと喉に詰まるような音で笑った。
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