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目ぇ、逸らすな < Side犬養
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勢いで来てしまった九良の家。
身体が言うことを聞かなくて、頭ん中は、エロいことで一杯で。
理性なんて、どっかに吹っ飛んでいた。
ても、いざとなると……。
ベッドの上に横たえられ、俺を逃がさないように四方を九良の手足に囲まれている。
今まさに、俺は、まな板の上の鯉。
「せんせ……、シャワー…」
「あとでいい」
真上にある九良の顔を見詰めながら、ぼそりと放った俺の言葉は、綺麗に退けられた。
ふわりと降りてきた九良の顔に、唇が重なる。
どうしていいのかわからずに、瞳も唇も、きゅっと閉じている俺に、九良の舌が、ぺろりと舐めていく。
「口、開けろ」
俺は、口ではなく、瞼を押し上げる。
うっすらと開けた瞼の先、九良の顔は、獣そのもので。
心臓を直接、撫でられているかのような感じがした。
バクバクと激しく脈を打つ感覚に、身体中がじりじりと熱くなる。
恥ずかしさに、思わず顔を背けた。
「こら」
九良の武骨な手が、俺の頬に触れ、顔の角度を戻される。
恥ずかしさに瞳がきょろきょろと彷徨ってしまう。
がしっと両手で頭を捕まれた。
「ひっ……」
驚きに漏れた声に、そのまま髪をわしゃわしゃ掻き混ぜられる。
予測できない九良の動きに、瞳が白黒してしまう。
「なっ…、なに?」
わしゃわしゃと俺の髪を混ぜ続ける手首を掴み、瞬きを繰り返しながら、九良を見上げた。
「こっち見ろや。目ぇ、逸らすな」
じっと俺を見詰める九良の瞳。
その瞳から、光線でも出ているのかと思う。
じっと見つめられる瞳から、じりじりビリビリ焼かれていく気がする。
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